納得したうえで凍結しておくのなら

矢部「自分の卵子を凍結保存して、妊娠したいときに使うこともできると聞きましたけど……」

西川「たくさんの卵子が必要ですし、若い卵なら別ですが、高齢になった卵子を保存しておいても、妊娠にたどり着く確率は低いですね」

矢部「ちなみに、費用はおいくらなんですか?」

西川「凍結ですよね。うちではやっていませんが、一般的には100万円以上ですね。卵子も30個くらいとっておかなければならないので、2〜3回くらい採卵しないといけません」

矢部「1回とるのに100万円かかるんですか!?」

西川「いえ、全部含んでです。ただ、保存する期間が長ければ、それだけ保存料がかかりますけどね。でも、この方法を日本産婦人科学会では推奨していないんです。確実に妊娠するという可能性が低いから

矢部「そうなんですね。実は今回の手術で検査を受けているとき、病院で先生に怒られたんです。“ちゃんと将来のことを考えているの?”“計画しないと子ども、産めないよ”って。でも、まだ結婚もしていないし、現実問題として子どもを産むことを考えられなくて……」

西川「確かに、実感はわかないでしょうね」

矢部「だけど、もしかしたら後悔するかもしれないとは思っています。例えば45歳になったときに、パートナーがいて、相手が子どもが欲しいとなったときに、もっと自分が若ければ、って」

西川「僕は推奨する立場じゃないけど、卵子凍結というのも、ひとつの選択肢に入れておいてもいいかもしれませんね」

矢部「後悔しないためにですか?」

西川40歳を越えた卵子は妊娠しにくいということを納得したうえで凍結しておくのならいいと思います。45歳の卵子より質がいいのは事実ですし、保存しているという安心感で仕事を続けるモチベーションにはなるかもしれない」

矢部「私、来年の6月で40歳になるんですけど、もしかしたら今が人生の岐路に立っているということですか?(笑)」

西川卵子の老化ということで言ったら、これからの半年間は若いときの何年かに匹敵する時間ですから。若い旦那さんをもらって、子どもが欲しいと言われたときのことを考えたらいいかもしれませんね」

矢部「若い旦那さんはたぶんないかなぁ。年下を好きになったことないんですよ。そうなるとよけい厳しいということですか!? どんどん厳しい状況に自分でしちゃっていますね(笑)。

 まあ“絶対”はないから、もしかしたら若い人を好きになるかもしれませんし。今までは何も考えずに生きてきてしまったので、今日は勉強になりました! 」

<プロフィール>
やべ・みほ/'92年『第4代目MOMOKOグランプリ』でグランプリを獲得し、デビュー。以降バラエティー番組やグラビアなどを中心に活動。『アウト×デラックス』(フジテレビ)にレギュラーとして出演中。温泉ソムリエ

にしかわ・よしのぶ/西川婦人科内科クリニック院長。医学博士。医療法人西恵会理事、日本産科婦人科学会専門医、日本産婦人科内視鏡学会評議員、大阪産婦人科医会評議員ほか