接客が最悪! グルメサイトで低評価を書き込んでやった

「場合によってはアウト」

 と話すのは石井弁護士

「おいしかった、まずかったと主観を書く程度なら表現の自由の範囲内。 “30分以上待たされた” などの事実を書くのも、公益目的の批評の範囲内なら問題ありません。

 ただし、店員を口汚くののしるとか、事実無根にもかかわらず “ゴキブリが入っていた” というような虚偽の書き込みは、名誉毀損や侮辱の罪に問われる可能性もあります

 その場合、サイトの読者数など影響力の程度に応じて損害賠償が発生。

「明らかにその書き込みによって客数が半減した場合営業妨害罪で訴えられることもあるでしょう」(前出・佐々木弁護士

電柱にのぼって熱唱♪酔っぱらってやらかしたら、なんの罪?

「これはれっきとした犯罪。電気事業法違反にあたります」

 と石井弁護士

「電柱にのぼるには、電気主任技術者の国家資格が必要だと定められており、勝手にのぼると罰せられることもあります。酔いから冷めたあとに後悔しても遅いですよ!」

原則禁煙法案で「食後の一服」ができなくなる!?

 ’20年の東京五輪に向け、他人のタバコの煙にさらされる受動喫煙対策を法制化しようとする動きが。厚生労働省がまとめた案では、小規模のバー、歌舞伎の舞台などを除き建物内が原則禁煙に。ちょっと一服……も難しい世の中になるの?

 前出の作花弁護士は、

「喫煙室を作るにも資金やスペースが足りず、設置が難しい店もある。飲み会中や食後の一服を癒しにしている喫煙者も多いでしょうし、反発はよくわかる」

 としたうえで、日本の喫煙規制の緩さを指摘。

「肺がんなどを招く受動喫煙を防ぐため、近年の五輪開催都市では屋内全面禁煙が慣例です。喫煙室内のPM2・5(微小粒子物質)の濃度は1日の環境基準の最大約20倍。ドアの開閉で煙は外に漏れるし、外で吸ってきても、喫煙者の身体についた微粒子が周りの人につくという報告もあります。今回の法案は、世界水準に日本が合わせていく、よい機会になるのでは?」

男女共用トイレは危険度100%!?

「これまでに1度も盗撮されていない女性は皆無ではと思えるほど、今の日本は盗撮天国です」と佐藤弁護士が警告する。

「カフェや居酒屋の男女共用トイレは、高い可能性で仕掛けられていると考えるべき。トイレのセンサーや空気清浄器など、まず気づかないところにカメラをつけ、下半身と顔の “ダブル撮り” が多い。ライブ会場付近のコンビニのトイレも危険。動画はネットに拡散され、裏サイトで1枚数万円で取引されることも」

 日本には直接、盗撮を罰する法律がない。自治体の迷惑防止条例違反か軽犯罪法違反として扱われる場合が多く、条例の場合、鉄道や公園といった公共性の高い乗り物や場所に対象を限る自治体も少なくない。「怪しいレンズを見つけたら通報を」

<プロフィール>
◎石井法律事務所・石井龍一弁護士
不動産問題や離婚・男女問題、相続事件などを得意としている。依頼者を精神面からもサポートすることに努める。

◎作花法律事務所・作花知志弁護士
外国人事件、宇宙法、知的財産権など扱う分野は多岐にわたる。ブログでも日々のニュースや流行、芸術について独自の観点から解説。

◎法律事務所アルシエン・清水陽平弁護士
インターネットトラブルをはじめ労務問題や債権回収、男女問題など多様な案件に携わる。企業や専門家に向けての講演にも精力的。

◎旬報法律事務所・佐々木亮弁護士
パワハラ、過労死など労働問題の第一人者で日本労働弁護団常任幹事。ブラック企業被害対策弁護団では代表を務める。

◎レイ法律事務所・佐藤大和弁護士
芸能関係や恋愛トラブルを得意としメディアにも多数出演。「子どもを被害者にも加害者にもさせない」信念で法教育活動にも注力。