「電話でお店を予約するとき、“鰻です”と名乗っても、まず伝わらないですね。“う・な・ぎ・です”と、はっきり言っても“船木さん?”“名木さん?”とかはザラ。いちばんひどかったのは“え、普段着ですか?”。さすがに、めちゃくちゃすぎるでしょう!」

 鮮やかなブルーのスーツに、赤ネクタイがトレードマーク。正統派しゃべくり漫才で、昨年12月の『M-1グランプリ2016』を制した銀シャリ。ボケの鰻は芸名ではなく、本名だ。鰻という名字は日本で7人しかいないそうで、うち5人が本人&身内だという。

「この仕事だと、人に覚えてもらえるので鰻もいいですけど、子どものときはめっちゃイタズラ電話が多かったです。土日の昼は鰻の出前の電話が必ずかかってきました。“特上2人前”とか(笑)」

 青春時代、好きな女性に告白するも、あえなく玉砕。

「その子の名前が、重子だったんですよ。だから“もし結婚したら【鰻重子】で、うな重になるから嫌だ”って(苦笑)」

 そんな鰻も2年前に晴れて結婚。プロポーズの言葉は“7人目の鰻になってください”。婚姻届も土用丑の日に提出した。

「結婚前、嫁は“別に鰻でもいいよ”と。特に気にしてなかったですね。でも、鰻になった今は“何なの、この名字!”ってめっちゃ文句言ってます。

 “何て読むの?”“この漢字って名字に使っていいの?”など気になったことは全部聞かれますし、とにかくイジられる。だから、仕事のときは、名札を裏返してるらしいです(笑)」

 もし子宝に恵まれたら、8人目の鰻さんということに♪

「ですね。でも、NGワードがあるので、名前は悩みますね。先述のとおり“重”はダメ。女の子でも“マキ”は避けます。“うなぎ巻き”になっちゃうから(笑)。何といっても子どもの将来がかかっているので、慎重に決めないといけないですね」

<プロフィール>
うなぎかずひろ ’83年8月31日生まれ。お笑いコンビ・銀シャリのボケ。『M-1グランプリ2016』王者。『PON!』(日本テレビ系)火曜、『ごきげんライフスタイル よ~いドン!』(関西テレビ)などレギュラー多数