日本列島がコロナの脅威にさらされた2月末からコンサートを自粛・延期している氷川きよし(42)。しかし、立ち止まっていたわけではない。“その時”に向けて、人知れず準備を進めていた。まるで、蝶になる瞬間を待ちわびるサナギのように……。
演歌を歌って20年
次のステップへ
6月9日、氷川きよし初のポップスアルバム『Papillon(パピヨン)-ボヘミアン・ラプソディ-』が発売となる。
「“令和”という時代に変わって2年目の2020年。演歌を20年歌って、いろんな経験をさせていただいて、そこからまた、次のステップに行くため、自分の中でスタートを切るアルバムになりました」
収録の全14曲、オールポップス。昨年末の『NHK紅白歌合戦』で話題をさらった『限界突破×サバイバー』や『碧し』などの既存曲に加え、10曲が書き下ろしとなっている。念を押すが、演歌は収録されていない。
そのビジュアルは美しくも斬新。まさにアーティスティック。振り切れたその姿に迷いはない。演歌歌手という枠を突き破り、アーティストとして新たな空へと羽ばたいていく――。
この渾身のアルバムの構想は昨夏から始まった。そして、“人間にとって何が大事か”を考えさせられる作品を集めたという。
「表題曲の『Papillon』は、何よりも大事なのは“命”がテーマ。『キニシナイ』は、インターネットとかで、いろんな情報が飛び交っていて、フェイクニュース、噂、中傷もあり、信じて行動してしまう人もいる。そういう世界に対して、自分から歌で発信したいなと思ってできあがった作品です」
『Never give up』では初の作詞にチャレンジ。『不思議の国』のMVではドレスやブルーのウイッグで世界観を表現。演歌のフィールドとはまた異なるメッセージ性と挑戦がふんだんに。
「今まさに“生きる”ということ、命の尊さをあらためてこのアルバムで、私の歌で、伝えていけたらと思っています」
6月9日(火)発売
『Papillon(パピヨン)-ボヘミアン・ラプソディ-』
【Aタイプ/初回完全限定スペシャル盤】CD+DVD。
初の17cm紙ジャケット仕様。3545円+税
【Bタイプ/通常盤】CD。2909円+税
※写真はAタイプ 発売/日本コロムビア