目次
Page 1
ー “自慢の息子”だったのが、今は“被害者”
Page 2
ー 「すごくフレンドリーだった」ジャニー氏
Page 3
ー 行為の見返りは3万円と「スターへの道」
Page 4
ー 親から「ジャニーさんにヤられてこい」
Page 5
ー 「アイツにヤられて俺の性が狂った」

 

「ジャニーズ事務所の会見を見て、被害者である僕たちの気持ちは置いてけぼりだなと……。連日のように性加害問題が報じられていることで、元ジャニーズの多くが二次被害に遭っているんです。そうした現状を伝えたくて、話すことを決めました」

 かつて、ジャニーズ事務所で合計5年間ほど、ジャニーズJr.としてタレント活動していた田中斗希は、記者の目をまっすぐ見て、そう話した。

 ジャニーズ事務所から『SMILE-UP.』に社名変更された同社は、創業者・ジャニー喜多川氏の性加害を受けた被害者への救済業務のみを行っていく。

 しかし、ジャニー氏による芸能史上最悪の性加害問題を、同社は長年にわたって“隠ぺい”してきただけでなく、メディアに対する圧力もかけていたと報じられている。新会社の社長に就任した東山紀之は“解体的出直し”を明言したが、こうした過去があるだけに、本当に変革がなされるのか疑問が残る。

 10月2日の会見では、“指名NG記者リスト”の存在が発覚し、追及の声は過熱し続けている。

 ただ、被害を受けていたが、声をあげられない当事者たちの気持ちは、無視されていると冒頭の田中は続ける。

社名を変えて、新会社を立ち上げ、被害の補償をすると言っている。それで、もういいじゃないか、と。僕としては、社名が変わるのも悲しい。自分の人生が否定されたみたいで……。会見で東山さんにカミングアウトを強要するような質問をしていた女性記者には本当に腹が立ちました」

“自慢の息子”だったのが、今は“被害者”

 そう指摘するのには、深刻な“二次被害”が背景にあるからだという。

性被害を受けていない、今は一般企業に勤めている元ジャニーズの友人は“キミも性被害を受けていたの?”と同僚に聞かれて“受けていない”と言っても、裏では“アイツ絶対ヤられてたよ”といった会話が社内でされているそうです。彼はこうした現状に“本当につらい”とこぼしていました。

 また、タレントの親も苦しんでいます。以前はジャニーズで活躍する“自慢の息子”だったのが、今は“被害者”といった目で見られる。息子の被害に気づけなかった自責の念で、心を病んだ親御さんもいると聞いています」