目次
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ー 6月解散総選挙はある?
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ー 自民党は過半数の議席を取れる?
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ー 議席を増やす政党、減らす政党はどこ?
Page 4
ー あの裏金議員の当落は?
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ー ズバリ、ポスト岸田は?

 

「今、解散総選挙をしたら自民党は負ける」

 5月13日、自民党本部が地元議員と意見を交わす座談会を新潟で開いた際の、平井卓也広報本部長の発言だ。

 裏金問題とその対応に有権者の怒りは収まらない。解散総選挙が望まれるが岸田首相はなかなかその座を譲らない。ここで選挙をしたら'09年のような政権交代はあり得るのだろうか。

 そこで、有識者たちに注目のポイントを予想してもらった。

6月解散総選挙はある?

 もっとも気になるのは解散総選挙の時期。早くも6月に解散があるのでは、との報道もあるが、それぞれの見方は?

 まずジャーナリストの大谷昭宏さんは、

私は6月解散はないと思っています。岸田首相のまま9月の総裁選を行い、続投する。そうなると来年10月の任期満了にともなう衆議院選挙で自民党が負けて政権交代になる。ただ、岸田首相では戦えない、と総裁を替えたところでも政権交代は起きるんじゃないかと思っています。それはその選挙戦を戦う顔、総裁次第になるとは思います」

 と、解散総選挙はないと大谷さんは分析。選挙をしたところで、首相を交代しなければ戦えないと予想する。前参院議員でジャーナリストの有田芳生さんも、

「岸田さん本人がやりたくても支持率がここまで下がっているので難しく、周囲が止めていると聞いています。支持率が少しでも上がれば解散総選挙はあり得るのですが、6月はないでしょうね」

 と6月解散総選挙には否定的。

 元自民党衆院議員でコメンテーターの金子恵美さんも、

今の内閣支持率では厳しいと思っています。岸田首相は内閣改造のタイミングを常に見てはいるようですが、正直、今の支持率では踏み切れないと思います」

 政治ジャーナリストの角谷浩一さんは、「複雑な問題がある」とした上で東京都知事の小池百合子氏がキーマンだと予想する。

「国会の会期末にあたる6月20日は、東京都知事選の告示日です。小池さんがどちらの選挙に立候補するのか、という点も実は大きなポイントになっている。都知事選に立候補しなければ国会に来る。つまり再び衆院選に立候補する可能性があるということです。

 この会期末はいろんな思惑、駆け引きが入り交じる、という意味でも解散があるとみられています」

 6月の解散総選挙はないという予想が多数派だが、目が離せない状況であるのは間違いない。