大学で教鞭を取る財務省職員が、駅のエスカレーターで女性のスカートの中を盗撮したとして逮捕された。経済・財政学のスペシャリストの講義は、わかりやすいと学生たちに評判だったが……。
犯行場所は勤務先の最寄り駅
「どこでやろうと許される行為ではないと思いますが、よりによって、こんな学校の近くでやりますかね」
と、呆れ顔で話すのは、東京都立大学の南大沢キャンパスに通う女子学生
。
盗撮現場は、八王子市にある京王相模原線『南大沢』駅だった。改札口を出て、右を向けば都立大がすぐに見え、駅からつながる遊歩道を5分も歩けばキャンパスに着く。
「10月23日の午前10時ごろ、南大沢駅構内のエスカレーターで、背後からひそかに20代の女性に近づき、スカートの中にスマートフォンを差し入れて下着を盗撮したとする性的姿態撮影処罰法違反の疑いです。容疑が事実ならば、築いてきたキャリアを棒に振ることになるでしょう」(全国紙社会部記者)
その人物こそ、警視庁高井戸署が12月15日に逮捕した財務省職員で、都立大経済経営学部・経営学研究科の特任准教授・米田泰隆容疑者(44)のこと。警察の取り調べに対しては「覚えていない」などと容疑を否認しているという。
犯行から日数を経て逮捕に至ったのには理由がある。
「10月下旬に杉並区内の駅で、別の女性に対する“盗撮トラブル”があり、現場にいたのが米田容疑者でした。女性から“盗撮されたかもしれない”などとする110番通報を受け、駆けつけた警察官が米田容疑者のスマホを任意で確認したところ、この日より前に盗撮したとみられる画像が見つかったため、捜査が進められてきました」(前出・記者)
その経歴は輝かしく、財務省のエリート職員として、経済や経営を学ぶ大学生を教え導く立場だった。
大学のホームページに掲載された《教員紹介》によると、都立大学経済学部経済学科を2005年3月に卒業し、同年4月に財務省に入省。
東京国税局を皮切りに関係部署を渡り歩く一方、より高度な知識を身につけるため、一橋大学大学院経済学研究科に入学。2017年に経済学の修士号、2022年に博士号を取得し、女子大を含む首都圏の私立大で財政学や経済学、社会保障の講義を持つようになった。