芸人の実家が飲食店を経営していることは珍しくない。下町にあるもんじゃ焼きの店『T』は、お笑いトリオのジャングルポケットでツッコミを担当している武山浩三の実家だ。壁には芸能人のサイン色紙がびっしりと貼られ、中には松本人志のものも。厨房には父親がいて、フロアを担当するお母さんが話をしてくれた。
「最近は仕事が忙しいのか、息子はほとんど来ないの。でも、先輩芸人がプライベートでもよく利用してくれていますよ。独身時代の田村淳さんは、芸人でいちばんよく来てくれていました。7月は松本人志さんが三又又三さんたちと来てくれました」
福岡県北九州市の門司港にある海上レストラン『ファンキータイガー』はロバート秋山のお父さんが経営者。海賊船のような店に幟を立てまくり、“秋山パパ”を強烈にアピール。店員に聞くと、
「夕方はオーナー(秋山パパ)がいる確率が高いですね。最初にオープンした商店街にあるお店のほうは、今は閉めているので、現在はココだけですね」
看板メニューは、ハンバーグと焼きカレー。秋山パパが海外で食べ歩いた経験が生かされた味なんだとか。
ファンキーな海賊船から5分ほど歩くと、対照的に名前も佇まいも落ち着いた店がある。『二代目清美食堂』は、うどんのだしに、ちゃんぽん麺を入れたご当地グルメ『ちゃんらー』が名物だ。ここは、サラリーマン姿で踊り狂う芸で知られる芋洗坂係長の実家……というより、今は彼自身のお店。お母さんが昔やっていた『清美食堂』が’98 年に閉店していたのを、今年になって再オープンさせたのだ。この日も本人がいたので話を聞いてみると、
「僕が2代目なんです。夏休み期間や芸能の仕事がないときは、いつも店に出ていますよ。普段は姉と店長に頑張ってもらっています。当店発祥で門司港名物の『ちゃんらー』はアッサリ味で食べやすいと思います」(芋洗坂係長)
店長は「2代目にはまだまだ芸能界で頑張ってもらわないと(笑い)」と、テレビでの宣伝活動に期待していた。