同世代の女性から絶大なる支持を得ている平子理沙。そんなカリスマモデルも44歳という年齢の衰えを補うべく、過度なアンチエイジングぶりが話題。そこで高須院長に、美容整形医師の観点で分析してもらった。
――平子理沙さんというモデルはご存じですか? 顔の変化が話題になっています。
高須「知らないけど、44歳でしょ。年齢的には急激に老ける年齢だね。(若いときの写真を見て)最初の若くてベストだった時から見ると……もともと四角顔でえらが張っているから、このタイプの顔は痩せちゃダメなんだよね。
(直近の写真を見て)全体的に見て単純に太ったと言う感じでもないし、入れなくてもいいところまで、ヒアルロン酸が入っちゃっているようにも見えるし、不自然に膨らませ過ぎているようにも見えるね(苦笑)」
――ネットで騒がれている理由はそこなんですが、院長ならどうアドバイスしますか?
高須「もしもヒアルロン酸であれば、これはヒアロニターゼで溶かした方がいいね(キッパリ)。でも今後、ヒアルロン酸を溶かすこの薬が、普通に使えなくなりそうなんだよね…(溜息)」
――どうしてですか?
高須「ヒアロニターゼは、“誰に使うかを決めておいてから輸入してください”と厚生労働省から通達が来たそうだけど、誰に使うかわからないのに、その人の名前を先に書けって! バカじゃないかって。緊急で打って溶かすわけだからねえ(怒)」
――では、平子さんはこのままですか?
高須「本人から相談があれば、もちろん溶かしてあげます。やっぱり頬のふくらみは、溶かした方がいいね。あと、クチビルも、入れ過ぎでしょ。これはね、ゴルフのスィングと一緒なの。自分のスイングのイメージと他人から見た実際のスィングはまったく違うように、自分の思っていることが実は他人から見たら変なわけ」
――なるほど。
高須「もしかしてこの人は、若くするのが目的じゃなくて、頬骨をキャサリン妃のようにぷっくりさせたかったんじゃないのかな。ヨーロッパでは、頬のプロテーゼが人気あって、頬骨を高くするのが流行っているの」
――女性誌のキャサリン妃特集か何かで見たことがあります。
高須「頬にプロテーゼをいれたら、ほうれい線も薄く見えるし、かわいらしい時代に戻るっていう理論。まあ、日本のお嬢ちゃんには、プロテーゼを入れたいっていう人は聞かないけどね」
――しかし、どうしてこんなことになったんでしょう?
高須「あくまでも予想だけど、ほうれい線が気になって膨らませているうちに、どんどん上にも入れちゃって、頬骨の辺りにも入れちゃってというパターンじゃないかな。最初は、ちょっとやるだけで満足していた時もあったんだろうけど、“もうちょっと入れて! それじゃダメ、もうちょっと入れて!”ってなっていくうちに、感覚が麻痺していくんだよね。
注射の位置や本数も、本人が主導権を握っちゃって、“ここに入れてちょうだい! また減っちゃったから足してちょーだい!”ってね。これってオーバーコレクションって言うんだよね」
――院長ならどうしますか?
高須「クチビルさ、これの三分の一くらいにしておかないと、唇オバケになっちゃうよ。一時期アンジェリーナ・ジョリーみたいなタラコ唇が流行ったけど、こうなると、みんな同じ顔になっちゃうんだよね。とある姉妹のお姉さんみたいに(笑)。
どこかが突出して大きいとか、小さいとか、美貌は、全てにおいてバランスが重要だから、やっぱりプロ(美容外科医)のアドバイスをちゃんと聞くべきだね」
<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。賞金総額250万円 高須クリニック主催の『Yes!動画コンテスト』が開催中。http://yes-jinsei.com/cm/
高須院長Twitterアカウント @yes_jinsei