『NHK紅白歌合戦』に初出場することが決まったロックバンドの『レベッカ』。
「いい意味で“普通”の人ですよ。この辺りのお店で買い物もしますし、会ったら気さくに挨拶もする。今年の紅白は彼女が出るので例年より楽しみですね」(近所の住人)
その顔ともいえるボーカル・NOKKOの“地元”では、期待の声が多くあがった。
「レベッカは'84年にデビューし、代表曲の『フレンズ』は多くのミュージシャンにカバーされました。女性ボーカルがいて、楽器は男性が担当というグループ構成の先駆け的なバンドで、人気絶頂の'91年に解散しました。NOKKOは後にその理由を、本来の自分とのギャップに悩んだり、常にヒットさせなければならないというプレッシャーから解放されたかったと語っています」(音楽ライター)
これまでも何度か再結成をしたが、今年、本格的にグループを再始動。8月には20年ぶりの単独ライブでファンを沸かせ、11月にも公演を行った。そのきっかけは意外な場所にある。
実は彼女、'06年から、海と山に囲まれた静岡県の熱海市を生活拠点にしているのだ。
「NOKKOさんは'03年に音楽プロデューサーの保土田剛氏と結婚。しばらくはニューヨークで暮らしていましたが、42歳のときに親戚もいない熱海に移り住みました。ただし、恋人時代からふたりでよく訪れており、娘が生まれたことを機に、リラックスできる環境で暮らしたいと考えて決断したそうです」(レコード会社関係者)
移住したとき、娘は生後3か月。初めての育児は右も左もわからない状態だった。
「とくに、夕方になると始まる“たそがれ泣き”が大変だったそうです。家事は進まないし、寝不足でイライラしてしまう。だけど、そんなときにご近所さんたちに助けられたそうなんですね」(前出・レコード会社関係者)
そこで、近所の住人に話を聞いてみた。
「ここら辺りの人が気軽に散歩に行く砂浜があって、お母さんが子どもを遊ばせるのに最適なのね。お年寄りもよくいて、みんな自然と声をかけるから、いつの間にか顔見知りになっている。NOKKOさんも同じようにお子さんを連れて育児のいろんなことを相談していましたね。うちの子が彼女の娘さんと同じ幼稚園に通っていたから、よく一緒に遊んでもらいましたよ」
今や家族は、すっかり地域になじんでいるという。
「ご主人も地域の行事によく参加されているし、ワインソムリエの田崎真也さんと一緒に釣りを楽しんでいることもありますね。地元のラーメン屋さんに家族3人で来たりもする。前に見かけたときNOKKOさんは野菜炒めを食べていたかな」(別の近隣住民)
熱海での生活は、音楽面でも好影響をもたらしていった。
「地域のイベントでミニコンサートをしたり、公民館で童謡を披露すると、子どもからお年寄りまで喜んでくれたそうです。そんな機会を重ねていくうちに、飾らずに自然体で歌を届けていきたいと思うようになったそうです」(前出・レコード会社関係者)
'14年には地元の熱海中学校に、夫婦で作曲したという新しい校歌を届けている。“熱海フレンズ”たちからは、アドバイスを受けたことも。
「以前、カバーアルバムを出すとなったとき、ママ友に選曲を聞いてみたそうです。今年の復活ライブにもママ友が何人か来ていましたよ」(前出・レコード会社関係者)