国民との約束はそれだけじゃないはずだが、維新の党を除名された上西小百合衆院議員(31=比例近畿)は7日、国会内で報道陣に取り囲まれると平然と言い切った。
3月13日の予算案採決を病欠。前夜、自民党議員と居酒屋、ショーパブ、スナックをはしごしていた。謝罪会見に同席した大阪維新の会・橋下徹代表はハナからかばう気はなく、「翌日に本会議があるのにショーパブに行ったというのはアウトですよ」と叱り飛ばした。国会サボりデート疑惑相手の公設秘書・家城大心氏(49)も呼びつけられた。
「彼女はたびたび問題行動を起こしていた"札つき"。選挙区で飲み歩く姿が頻繁に目撃され、それが橋下さんの耳に入って何度も直接注意されたのに効き目がなかった。統一地方選や大阪都構想の住民投票に影響しかねないので議員辞職させたかったはずです」(政治評論家・浅川博忠氏)
"橋下ベイビーズ"として議員バッジを手にした上西氏は、橋下氏の辞職勧告に「だったら除籍で結構です!」と突っぱねたというから恩を仇で返すとはこのこと。橋下氏は「2度と付き合わない」と怒り心頭だった。
しかし、最大の問題は、上西氏が議員を続けることで得る巨額の報酬だ。任期満了まであと3年8か月。私たちの納める税金が上西氏にガッポリ持っていかれる。
「法律で国会議員の歳費(給料)は月129万4000円と決まっている。期末手当(ボーナス)は景気に関係なく夏冬の2回。当選回数や所属政党にかかわらず一律で、法律が変わらない限り金額は変わらない」(衆議院広報課)
年間単位で試算すると、歳費は1552万8000円になり、期末手当が計581万6529円。しめて年収2134万4529円という高給取りだ。さらに、文書通信交通滞在費が議員1人あたり月100万円支給される。
「党除名で上西氏は政党助成金を受け取れなくなる。しかし、無所属議員として1人会派を立ち上げれば、かわりに月65万円の立法事務費が入る」と全国紙政治部記者。
衆議院広報課によると、立法事務費は、立法に関する調査・研究の必要経費の一部として各会派に交布される。しかし、文書通信交通滞在費と同じく領収証を提出する決まりはなし。つまり、自由に使えるお金ということ。これらを残り任期で計算すると総額1億5086万3273円にのぼる。ところが……。
「ひとりでは国会議員として何もできない。質問時間は与えられないし、議員立法も提案できない。ここまでイメージが悪いと他党からの勧誘もないし、比例区復活当選の上西氏が次回選挙で通る見込みはない。議員でいることが税金ドロボー」と前出の浅川氏。
公設秘書の給与も国から支給されるため、上西氏側へ渡る金額はさらにかさむ。’13年度の上西小百合後援会の収支報告書を確認すると、宿泊先は高級ホテルで、会食場所は焼き肉、牛タン、しゃぶしゃぶ、ステーキ、焼き鳥店など肉ばかりだった。