「親子ゲンカをするほうが健全! 長い目で見れば、きちんとお互いが抱えている感情をぶつけることが大切だと思う」(60代・女性)
「息子が思春期なので、何かにつけて反抗してくるのが大変です(苦笑)。しかも、今の若い世代は私たちの学生時代と時代観が違いすぎて、自分の教育が正しいのか自信をもてなくなるときがある。それが、よけいに溝を生んでしまっている気がします……」(40代・女性)
子の成長、自らの老いなど憂慮すべきモヤモヤした感情が、思春期の子どもたちと反発するため、お互いの感情が絡まりやすいのかもしれない。
「ぶつかり合えるだけマシです。愛情を受けて育った人には理解できないでしょうが、歪んだ環境下で育てられた私は、親に憎しみは抱いても感謝の気持ちは一切ありません。“家族への愛”とか“親子の絆”ばかりを演出するお涙ちょうだいの番組を見るたびに“家族が一番、なんて人間ばかりじゃない!”と腹立たしくなる」(40代・女性)
実は意外に多いのが、「もう大人だし干渉しない」「諦めている」という意見。
「姉妹みたいに仲のいい母娘に憧れます。でも、テレビでそういう関係を取り上げれば取り上げるほど、折り合いが悪く距離を置いている子どもに対して“恩知らず”と後ろ指をさす風潮が高まるのが納得いかない。結局、親子間の問題は他人には理解されない」(30代・女性)
「子どもが最初から親を嫌いなわけがない。親からイヤな思いをされたがゆえに、子どもは親が嫌いになっていく。親子の確執は、親が子どもをきちんとひとりの人間として認めていれば深くはならないはず」(50代・男性)
子どもは親を選んで生まれてくることはできない。
「子どもに自分を重ね合わせたり、いつまでも自分の所有物だと思ったりすることは確執を生むだけ。そして親もいつか年をとるため、子どもは介護問題と向き合う可能性がある。親子間は大河のように長い時間をかけて育まれていくものなので、一時の感情に流されて、お互いを決めつけてしまうのはもったいない」(60代・女性)
双方が自ら“歩み寄る”積極的な気持ちを持つことは確かに大事。
「親が亡くなったときに“もっと優しくすればよかった”と後悔するか、無理に合わせて、いま嫌な思いをするか……。それだけの差だと思います。私はどちらも嫌なので、ほどほどに親孝行するようにしています(笑い)」(40代・女性)