「東京には、日本には、ありとあらゆるものがあります。しかし、そこにひとつ足りないもの。それは希望ではないでしょうか。『希望の塾』を通して、みんなでその希望を見つけていこうではありませんか」
小池百合子都知事は10月30日、自ら立ち上げた政治塾『希望の塾』の開塾式で1期生にそう呼びかけた。
入塾希望者は予想を大幅に上回り、ひとまず2902人に絞り込まれた。大学講堂を貸し切ったが、それでもいっぺんに収容できず、開塾式は4回に分けて行われた。
塾長の小池氏のあいさつは計4回繰り返された。小池氏はインターバルの休憩中、ツイッターでこうつぶやいた。
《4割が女性というのも、心強いかぎりです》
都知事選で小池氏を支持し、塾の事務局を務める音喜多駿都議(33)は「それは稀有な光景でした」と振り返る。
「受講生は前のめりというか熱意が高く、若い方や女性も多かったのでパワーを感じました。政治の集会って、参加する女性はせいぜい1割程度ですからね。会場はちょっといい香りがするみたいな感じでしたよ。加齢臭がしないな〜みたいな」(音喜多都議)
『小池塾1期生』のブランド力
なぜ、こんなに女性が集まったのか。会場には女性経営者やOL、主婦、学生のほか、弁護士や医療関係者など専門職も。タレントのエド・はるみや、アイドルグループ『仮面女子』のメンバーで東大卒の桜雪の姿もあった。
「女性塾長ですし、小池さんの魅力もあるでしょう。受講料の女性割引や無料託児所のサービスを行い、“女性はウエルカム”というメッセージを発信し続けています。小池さん自身、女性を応援したいという気持ちが強い」
と前出の音喜多都議。
受講料は男性5万円、女性4万円、25歳以下の学生3万円。来年3月まで月1回のペースで計6回講義があり、初回の講師は高野之夫・豊島区長だった。橋下徹・前大阪市長も講師として参加することに前向きという。
しかし、1万円割引の女性にとっても決して安い支出ではない。お小遣いをはたくだけのメリットはあるのか。