社会・事件 2017/12/31 世田谷一家殺人事件、被害者遺族の今──「助けが必要な人」から「助ける人」へ 人間ドキュメント家族 『週刊女性』編集部 印刷 [写真 1/14枚目] 入江杏さん(「ミシュカの森」主宰/上智大学非常勤講師) [写真 2/14枚目] 宮澤みきおさん、泰子さん、にいなちゃん、礼くん。あの事件に巻き込まれるまで、一家は世田谷の地で幸せに暮らしていた [写真 3/14枚目] ほっぺにチューでもわかるよう、入江さんと泰子さんは、幼いころからそれは仲のいい姉妹だった。写真は入江さん7歳(写真右)、泰子さん5歳の七五三のとき [写真 4/14枚目] 二世帯住宅に暮らす両家は、入江さん一家がイギリスから戻ってくるたび、大家族のように食卓を囲むのが常だった。写真は事件が起きる2年前の正月元日 [写真 5/14枚目] 2000年12月31日、事件発覚後、自宅周辺は非常線が張られ、ブルーシートで覆われた。入江さん一家は、捜査協力をしながら事件後も隣家の自宅で1か月を過ごした [写真 6/14枚目] 母親の治子さんを「清貧な女性でした」と語る。事件後、悲しみに暮れる母親の姿に、入江さんは犯罪被害者遺族が悲しみを発信できる場づくりが必要だと痛感した [写真 7/14枚目] 姪御さんのにいなちゃんが描いた『スーホの白い馬』の一場面。にいなちゃんの遺品となったこの絵が、入江さんが立ち直るきっかけとなった [写真 8/14枚目] 2006年『ずっとつながってるよ こぐまのミシュカのおはなし』(くもん出版)の上梓を機に、『世田谷事件』の被害者遺族であることを公表。「励まされた」と多くの反響があった [写真 9/14枚目] 講演を行う際は、著作絵本『ずっとつながってるよ』の読み聞かせも行う。感情を抑えた語りは、人々を物語の中にすっと引き込み、涙する人もいるほどだ [写真 10/14枚目] 2013年『悲しみを生きる力に』(岩波ジュニア新書)を出版。事件のことだけでなく、入江さんをはじめ、遺族がどう悲しみと向き合い、生き直してきたかが克明に記されている [写真 11/14枚目] 夫・博行さんがイギリスから帰国するたび、夫婦で近所の公園を犬と散歩するのが日課だった。事件後、ずっと支えてくれた最愛の夫は、2010年に60歳という若さで旅立った [写真 12/14枚目] おいしいものを食べたとき、旅先で素敵な景色を見たとき、亡くなった4人にも食べさせてあげたい、見せてあげたいと、今も思うという [写真 13/14枚目] 悲しみを抱えた人々が、入江さんに共感するのは、「人は生き直せる」と身をもって教えてくれるからだろう [写真 14/14枚目] 2017年11月15日、明治大学で行われた「犯罪被害者支援のつどい」で講師を務める入江さん。率直に、ありのままを語る姿に、学生たちが引きつけられていた この写真の記事へ戻る