音楽番組やライブと比べて、キャスターで得られる収入は高いのだろうか。

「キャスターやMCのギャラが特別に高いというわけではありませんが、レギュラーなので仕事がコンスタントに入るというのはメリットでしょうね。キャスターはステータスが高く、知的なイメージがつくので、仕事のジャンルも広がっていくでしょう。

 ジャニーズには多様な人材がいます。若いころから芸能界にいて、カンのいい人も多いでしょう。昔のようにジャニー喜多川社長が目をかけてアイドルを作るという時代から変化しつつあるのかもしれません」(品田氏)

SMAP解散で売上は落ちた

 芸能ジャーナリストの佐々木博之氏も、キャスター業の安定性を指摘する。

「売れている俳優や歌手でも、 “仕事がなくなったらどうしよう”という不安を抱えています。バラエティータレントはレギュラー番組がいつなくなってもおかしくありません。でも、ニュース番組はそう簡単には打ち切りになりません。レギュラーになれば、確実に安定したお金が入ってくるのは、芸能事務所としてはありがたいでしょう」

 ジャニーズのキャスターが増加するのは、テレビ局側の意向でもある。

「いわゆる忖度ですね。テレビ局はドラマやバラエティー番組でジャニーズとの付き合いがありますから、良好な関係を保ちたいわけです。だから、ジャニーズタレントがキャスターになると、多少数字が悪くてもそう簡単に降板させられることはありません」(佐々木氏)

 SMAPが解散したことで、ジャニーズ事務所としては新たな仕事を開拓する必要に迫られている。

「ジャニーズ全体の経営が苦しくなっているかどうかはわかりませんが、SMAP解散で自分たちの抱えている商品が減ったわけですから、売り上げが下がったのは間違いないでしょう」(品田氏)

 以前からジャニーズのキャスター業進出は始まっていたが、SMAP解散がその動きを加速させそうだ。

「ジャニーズは大人数のタレントを抱えていますから、歌だけではやっていけません。ニュース番組や情報番組はなくならないので、キャスター志向はますます強くなっていくと思いますよ」(佐々木氏)

 ただし、キャスターを務める以上、プライベートでは、より厳しく監視されることになる。

「何かあったときのリスクは大きいですね。ただ、基本的にキャスターに起用される人はクリーンなイメージで、スキャンダルを起こしそうにない人が多いです。国分さんや井ノ原さんが不倫して問題になるというのはちょっと想像できないですよね。既婚者でも問題を起こす可能性が低い人を起用していると思います。そもそも、頭がいい人たちですから、責任のある行動ができるはずです」(佐々木氏)

 これからも“ジャニキャス”たちがますます活躍してくれることを期待したい!