松村邦洋が30.6キロのダイエットに成功した。現在放送されている『ライザップ』のCMに80キロのスッキリした姿で登場した彼はまるで別人のようだ。
現在、芸能界には体重が100キロを超すタレントや俳優が有名、無名を含めて実に100人近くいる。もちろんその中には元力士やプロレスラーもいるが、多くはただの“肥満”。
最初から太っていた人もいるが、売れるようになって徐々に肥えていった人も多い。若いときや売れてないころの写真を見せられて、しばしば驚かされる。
癒しキャラで皆に愛されてやまない“デブタレ”だが、そのキャラクターゆえに抱える悩みがある。それは過度の肥満が原因となるさまざまな病気。太っているだけで必ずしも不健康とは言えないが、やはり太りすぎはよくない。
「デブタレ」たちの苦悩
「松村は上京したころは75キロと、身長からしたらやや太めと思われるくらいでしたが、体重は増え続け、一時は141キロありました。'09年の『東京マラソン 2009』に出場したとき、15キロ地点で急性心筋梗塞を起こし、緊急搬送されたんです。一時は心肺停止となり、かなり危険な状況でした」(スポーツ紙記者)
『安田大サーカス』のHIROは元々力士ではあったが、お笑い芸人となった後も、その体型を活かして笑いをとるため体重130キロ台をキープしていた。しかし今年の6月、脳出血の疑いで緊急搬送されている。
「松村邦洋、石塚英彦、伊集院光とともに『デブタレ四天王』の一人に数えられる内山信二は糖尿病予備軍に入っていて、テレビ番組の健康診断で余命6年と宣告されていましたね」(前出・スポーツ紙記者)
痛風に罹る人も多い。そのため彼らはさかんにダイエットを試みようとするのだが、1つ問題が、
「デブタレントは痩せてしまったら仕事がこなくなるんです」(芸能プロ関係者)
しかもいまは“オネエ”同様“デブタレ”も飽和状態だ。せっかくダイエットに成功しても仕事がなくなってしまったら元も子もない。
「だから石塚さんはきちんと節制し、病気にならない太り方を実行していますし、伊集院さんは定期的にダイエットして過度に太らないように気を付けています」(芸能プロ関係者)
伊集院は痩せるために特別な運動をするわけではなく、なるべく歩くことを心掛けていて、仕事先から自宅までかなりの距離を歩いて帰ることもあるという。
筆者も、自宅に向かって汗だくになって歩いている彼に遭遇したことがある。ただ、松村の場合は、単なる“デブタレ”ではなく“モノまね”という特技があるので、痩せても仕事がなくなる心配はなさそうだ。
一見、のほほんとしているように見える彼らだが、本当は苦労が多いのだ。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>