虎松が“般若”になって帰ってきた!

「心くんとは、リハーサルでお会いしたときに“バトンタッチですよ”って言われて。あ……、はいっ! と、胸を借りる気持ちでハイタッチしたのを覚えています(笑)」

 直親(三浦春馬)の忘れ形見で、松下家に養子に迎えられていた虎松が、十三回忌を機に井伊谷へと戻ってきた。愛らしい子役・寺田心くんから、凛とした菅田将暉(24)へと姿を変えて――。

「直虎さん(柴咲コウ)と虎松は6年ぶりの再会だったんですけど、39回(10月1日放送)は、ほぼ“般若”の顔しかしていませんね(笑)。それは15歳という若さの彼が、失ってしまった井伊という家をもう1度、自分が取り返すという覚悟というかバイタリティーの表れなんだな、と思って演じました」

  “般若顔”の作り方は?

「まずは笑顔を作ります。その状態で口角をグッと上げ、唇を下げたら完成です。この3工程で“般若”になれます。これ、けっこう疲れるんですよ(笑)」

 撮影に入ったのは7月。途中から参加することは、多くの作品に出演してきた菅田でも緊張したそう。

「できあがった現場に後から入るのは、やっぱりやりづらいものですよ。でも、現場が今まで感じたことのないくらいウエルカム態勢で。あと顔見知りのおっちゃんがいっぱいいたから(笑)、おかげで今や毎日が楽しいです」

直虎は、名前を独断で井伊へと戻した虎松を問い詰めるが、「なぜ自分がただの百姓に説教されなくてはいけない」と言い返される。(c)NHK
直虎は、名前を独断で井伊へと戻した虎松を問い詰めるが、「なぜ自分がただの百姓に説教されなくてはいけない」と言い返される。(c)NHK