「私が何をやりたいか、厚生労働省出身でございますので、安心と安全の社会保障をつくってまいりたいと思います。子どもたちに笑顔を。高齢者の方に安心を。学校も医療も介護も、お世話をする方が幸せでなければ、よいケアやお世話や教育はできません。そんな働くみなさんの環境を整備していきたいと思います」
50代の男性元秘書に対して「このハゲーっ!」と暴言を吐き、運転中に暴行を働いたなどとされる豊田真由子氏(43)が地元・埼玉の駅頭で声を張り上げていた。
自民党を離党したため無所属となり、お詫び行脚をしながらの「どん底の選挙戦」(豊田氏)だ。
東武東上線・志木駅で豊田氏とすれ違った高齢男性は、
「出馬するの? まあ、そのくらいの気概がないとだめだよ。頑張ってね」
と背中を押すような声をかけた。騒動に嫌悪感を示すことはなかった。
しかし、世間は甘くない。同駅ホームでスマホゲームをしていた男子中学生は演説を聞きながら、
「ハゲー、ハゲー」
と画面から目をそらさずつぶやき続けていた。
公示後初の演説では、
「私はここに戻ってから、怒られることばかりを覚悟して、お詫びに伺ったり駅に立ったりしておりました」
と胸中を打ち明けている。
選挙期間中、候補者は午後8時まで演説や遊説が認められている。ある夜7時半ごろ。閑静な住宅街に豊田氏の選挙カーがやってきた。すると路上にいた若い男性が、
「うるせぇ! 黙れーっ!」
と大声で一喝。
周辺住民はどうなることかと展開を見守ったという。
「豊田さんは一瞬黙ったものの、すぐ“お騒がせしております。謝罪にまいりました”とスピーチを続けたんです。“どんだけメンタル強いんだよ”と話題になりました」
と近くの住民男性。
やめろと言われても、謝罪をやめない。逆効果のような気もするけど……。