今年、初開催される女芸人のトップを決める大会『女芸人No1決定戦 THE W』の出場を辞退した山田邦子。17日に自身のブログでその理由を述べている。
それによれば、予選出場に際しエントリーフィーがかかるが、出演料が出ないことに疑問を呈していた。
そこまでは出場の意思があったのだが、出場者枠がアマチュアや研究生にまで広げられているのと、出場するほかの芸人の名前が発表されていなかったことを受けて、
「ただ名前が宣伝に使われただけか がっかりだ」
と心境をつづっている。考えていた大会とはかけ離れたものだったということだろう。
のちに山田の所属事務所が、
「マネジメント側から本人への大会主旨の説明不足があった。双方、想定していた大会の認識不足があった」
と説明した通りで、おそらく山田は『~決定戦』とか『選抜~』『~合戦』などのよくあるバラエティー番組と同じだと認識していたのではないだろうか。それなら当然ギャラは発生するし、もちろんエントリーフィーなど必要ない。
しかし今大会はそうではないのだろう。ガチのセメントマッチだと思う。
「お笑いトーナメントの『M-1グランプリ』や『R-1グランプリ』と同じと考えていいと思います。『M-1』も初回からエントリーフィーを払っての参加システムをとっていますし、現在はこの手のトーナメントでエントリーフィーがかかるのは一般的です」(芸能プロ関係者)
この大会に山田が出場するということは例えていうなら『M-1』に中田カウス・ボタンが出場するみたいなものだ。若手を向こうにまわし、ベテランの技を披露して、視聴者をうならせ、いや爆笑させてもらいたかったのだが……。
ただこの大会について一部には、
「女性芸人の数はそんなに多くないので、参加条件をプロ、アマ芸歴を問わずとしたんでしょうね。ベテラン芸人が参加できるのは、お笑いファンにとってはうれしいことです。
ただ『M-1』の予選では審査員が若い放送作家や局員だったりするんです。この大会はどうなのかわかりませんがその人たちが、大御所を審査するのはどうなのかなと思いますが」(前出・芸能プロ関係者)
という声もある。それだったら、審査員は観客や視聴者にすればいい。お笑いの優劣は簡単だ。どれだけ笑えるかだけだ。
人により笑いのツボは異なるが、業界の審査員より市井の人たちの方が正直だし、変な忖度もないだろう。また最近のテレビはデータ通信も可能だから、対決を視聴しながら面白いと思う方のボタンを押せばいいだけだ。
山田はブログで
「残念だなぁ。予選のネタもかなり面白いのを考えていたのにぃ」
と綴っているだけに、ホントに残念だ。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>