――どれだけでも動物ネタが出てきそうですが、さっそく今回のテーマである動物虐待について伺っていきたいと思います。今年報じられた13匹もの野良猫を捕まえてガスバーナーであぶるという凄惨な事件(※1)や盲導犬に対する暴力(※2)など、動物たちへの繰り返される虐待について、常日頃どう思われていますか?
柴田:まずは、その虐待をした人間について考えますね。こいつはどこで反省をするのかな、と。どういうやつなのか、なんでそういうことをするようになったのか、と。だって、自分の目の代わりになってくれている犬をサンドバッグのように蹴り倒すって、考えられます? それがやれちゃう精神なわけでしょ。普通の精神状態じゃないですよ。
――反省という点では、猫を殺したり傷つけた場合の罰則は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金だということですが、これについてはいかがですか?
柴田:動物を虐待した人は、それなりの実刑がないとダメだなとは思います。ペットのことを家族だと思っている人たちにとっては、家族を殺されたっていうことだと同じだと思うので。暴力をふるったら、それなりの刑罰があって然るべきだと思います。
――人間に対して暴力をふるった場合と同等な刑罰を?
柴田:重罪で良いと思います。ペットって、もう動物ではないと思う。人が人用に作った、人だと思っていますから。
柴田:野生の場合は、虐待のレベルではなく、殺しちゃいますからね。サイのツノが欲しいとか、ライオンの皮を獲りたいとなれば、殺そうということになってしまいますよね。そういったハンターによる野生動物の狩りはなくしたいですよね。サイのツノが漢方になるとか言ってるけど、実際意味ないんですよ。
――盲導犬においての「チョーク」のように(※2の記事を参照)、虐待としつけとの境を巡って議論も起きています。
柴田:難しいですよね。遊びの範疇では、誰にでも心当たりがあると思います。たとえば昔、ミニュチュアダックスを飼っていたんですけど、どこでも歩くと危ないから、ガムテープを床に貼って、入ってきてはいけないところでピタッと止まるように訓練したんですね。
だけど、それもよくよく考えたら、虐待なんじゃないかと思うわけですよ。これは極端な例だけど、そんな風に、自分じゃやっぱりその境目はわからないんじゃないでしょうかね。
――しつけはある程度は必要だとお考えですか?
柴田:自分は多少厳しくしても良いとは思いますけどね。そもそも人間は優しいと思いますよ。野生じゃそんな優しい親はいないわけですよ。噛むし、だいたい2、3歳になったら群れから卒業でしょ? そこからひとりで暮らしていかなきゃいけないわけですから。
だけどペットは野生と違って弱いから、過保護にする必要もある。だとしても、そんなに優しくする必要があるのかなとは思う。暴力を肯定するわけじゃないですけど、多少のしつけはする必要がありますよね。自分もお父さんにぶん殴られたことありますもん。