スペシャルQ&A【鳥越裕貴編】
――太田さんには言ってないけど、感謝していることは?
鳥越 お互い甘えさせてもらってるというか、気を使わないでいい関係性を築いてくれてるというか、許してくれてるというか。それはすごく助かってますね。一緒にいてすごい楽なんで。僕がふざけたりボケても、“うんうん”ってなんかおじいちゃんみたいに見守ってくれてる (笑)。すごく身を預けられる。一緒にいる期間が長かったですからね、役の関係性もあって、ほんとずっと一緒だったので、身内みたいになってるんですかね。あんまり人に相談とかしないんですけど、もっくんには唯一相談します。
――太田さんに直してほしいところは?
鳥越 ロケとか休みの日、どっかに行くってなるとだいたい雨降るんですよ。僕がけっこう晴れ男でだいたい行くと晴れるんですけど、雲行きが怪しいスタートになるんで(笑)。(取材当日の天気も雨で)今日はもっくんに負けましたね(笑)。ほんとに雨多いんで、その雨男ぶりはどうにかしてほしい。
あとは僕への愛をもう少し表現していただきたいなと。ほんとにぜんぜん見返りがないんで、そこだけは良くないなと(笑)。なんか喜んでるのはにじみ出るんですけどね、それは年上やけど、かわいいな~と思います。自分と会うとペットみたいに“飼い主帰ってきた!”みたいな感じで喜ぶんで(笑)。
――お芝居をしていて不安になることはありますか?
鳥越 年上の役者さんがたくさん出ている作品に出演させていただいたときに、先輩方が稽古でも全部全力で、毎回芝居を変えてきたりするのを見て“ふぁ~面白いな~”って。その現場を経験して、自分も全力でやってきたつもりやけど足りんかったなと。その後に違う現場に行ったときに、自分の上がりきってる熱が周りと温度差があって、みんなほんとに芝居とか演劇が好きなのかなって不安になって、変に焦ってしまったんです。すぐ先輩に相談したら、「お前がやることだけちゃんとやればいいんだよ。全力でいろいろ経験して、ここに帰ってくるためにやればええねん」って言われて。“僕の好きな芝居の帰る場所があった”って思ってすごくうれしくなりました。でも、そのときの不安はけっこう怖かったですね。だからそれ以降は、単純に大きな声出してよく動いて、自分の全力で演劇を熱量込めてやっていこうと思ってます。
――あなたにとって愛とは何ですか?
鳥越 僕は一期一会って大事だなと思っていて。人との出会いから、いろんな人とつながっていけば、いろんな愛を知れるじゃないですか。その人の仕事に対する愛だったり、人間の関係性の愛だったり。ほんとにその一期一会を逃すと、人生すごくもったいない。いろんな人と会える仕事でもありますし、スタッフさんにしても役者にしても、演劇の愛に通じてくるというか。 先輩俳優たちとの場でも、ずっと演劇の話ばっかりしますし、40超えた先輩達とばっかり飲んでます(笑)。話を聞いてるとめっちゃ面白いんで。演劇は観るのも大好きですね。“舞台って面白いな~、好きだな~”って観るたびに思う。
――ご自分のトリセツ、太田さんのトリセツを教えてください!
鳥越 (自分のトリセツは)鳥越に寄って行けば、なんか処理してくれると思います (笑)。僕、けっこう人見知りの子とか好きで、絶対面白い子やろって感じでガツガツ行く。次に共演したときに、あっちから近寄って来たりしてくれると、“ああ~、この子の中で何かが変わってくれてるんや”とうれしくて。あと、僕のテンションが下がってるときは、お酒をいただいたら復活しますね(笑)。飲むだけじゃなくて毎日いろんな人とご飯したいなって。寂しがりなところがあるかもしれません。だからほどんど家にいないし、だいたい誰かと会ってます。
もっくんは人の弱さを見ると、なんかうれしがりますね。ほんとに人間が好きだから、愛嬌のあるドジが好きなんだと思います。そういうことをすると、たぶん自分から話しにきてくれると思います。
――最近、胸がキュンとなったことは?
鳥越 無印良品に身体にフィットする1人用ソファがあって、僕も持ってるんですけど、それが店頭に2つ並べてあったんですね。そこで3歳くらいのちっちゃい子がひとりでず~っとそのソファに飛び込んでは、めっちゃ喜んでたんですよ。何回も何回もピョンピョンやってて。1回通り過ぎたんですけど、もうめっちゃかわいくて戻って見ちゃいました。超癒やされて、ほんとにキュンとしました。ちっちゃい子好きなんですよね~。
友達に6歳の娘がいるんですけど、泊まりに行くと朝7時くらいから、僕の耳元で「トリちゃんだ、トリちゃん遊べるかな、起こしていいかな」みたいにずっとささやいてて。だから眠くても自分の身体を叩き起こして(笑)、「トリちゃんはもちろん起きてるよ~。遊ぼ!」って一緒にプリキュア観てます。