来年3月に終了することになったフジテレビ系の長寿番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』。先週7日に放送された番組で、石橋貴明(56)と木梨憲武(55)が、コント仕立てで正式に番組終了を報告した。
「切ないものを感じましたね。ひとつの時代が終わる、ということなんですが、同時代のお笑い界を引っ張ったウッチャンナンチャンやダウンタウンは、今もレギュラー番組を持っています。とんねるずがまず、週1のレギュラーの番組を持たないコンビになったわけです」
と語るのは放送作家。誰にでもいい時もあれば、それが終わる時もある。お笑い芸人がみな、ビートたけしやタモリ、明石家さんまのように、60歳を超えてもレギュラー番組をキープできるわけではないのである。
それでも、暮らしは続く。イレギュラー番組だけでは心もとないが、
「番組終了後にフジテレビの深夜枠、もしくはBSフジで、何らかのレギュラーを持つ、という話はあるようです。それでも、これまで稼いでいた1本あたりのギャラ、約300万円には遠く及ばないギャラになりますけどね」
と前出・放送作家が続ける。
終わりの始まりになった、とんねるずの2人だが、焦りはない。
「これまでの稼ぎがたんまりと蓄えられている。というのも、2人はずっと一緒に個人事務所でやってきましたから、ほとんどのギャラを、中間搾取されることなく手にしていたのです。
と同時に、2人とも妻が女優ということが心強い。木梨の妻の安田成美は違う事務所ですが、石橋の妻の鈴木保奈美は、所属タレントなんです。
ホリプロ時代と違ってちょっと押しの強い男の人がマネジメントにかかわっていて、先日行われたイタリア大使館での会見では、石橋の番組終了に関する質問が出たら、すぐ会見を打ち切るようなサインを送っていましたけどね。
それでも鈴木保奈美へのニーズは高く、NHKの朝ドラをきっかけにオファーがいろいろ来ているそうです。石橋が社長、木梨が副社長ですから、これからは鈴木保奈美のマネジメントで食えるというわけですよ」(スポーツ紙記者)
もともとお笑い芸人に対するこだわりや矜持(きょうじ)が薄いと言われていたとんねるず。ザ・芸能人として生きてきただけに、お笑い番組に固執することなく、さらなるフィールドを開拓してもう一旗、を見せてほしいものだ。
<取材・文/薮入うらら>