3月初旬、飼育するスズメについて“真意”を聞くためにモトの自宅を訪ねると、本人が“熱弁”をふるってくれた。
「カラスに襲われているのを助けたんだよ。で、東京都の担当局に聞いたら、飼っちゃいけないんだと。でも、元気になっても自分でエサも取れない、飛ぶこともままならない。犬や猫にも寄っていくから、放した瞬間に死ぬのはわかっているじゃない」
スズメを飼っていることをブログで公開したがために、それを見た誰かに通報されてしまったこともあったそう。通報により行政から連絡が来た際には、役所が示す対応策に疑問を感じたことも。
「“それは違法捕獲だ”と、法律上のことしか言わなかったんです。“職員が見ている前で放せ”と言うんだけど、それはイコール“殺せ”ということでしょ。
俺としては、都の職員が“1か月預かります。野生に戻れるようにします”なら筋が通っている。でも、いま放せば死ぬのがわかっていて、“放しましょう”というのはおかしいでしょう」
とはいえ、この件に関しては、行政の指導をもとに何らかの対応を考えているという。
「普段ブログを見ている人は俺のファンだから“スズメってこんなに可愛いんだね”“命って大事だね”とか書き込みをしていただいているんだけど……。こんなこと言っちゃいけないけれど(法律上は)正当なことを言う人の気持ちはねじ曲がっているなと思うけどね、俺は。だって、命だから。
みんな焼き鳥屋に行けば鳥を食ってるんでしょ? そうしたら野鳥は飼っちゃいけないけど、食っていいのかいって思わない? 俺はもちろん憤りを感じているけど、法律だから、何とか対応しなきゃいけないなと思っています」
“法律には心が通っていない”と話す彼からは、とても複雑な心境が伝わってきた。