「今度こそダメだと思うことも多々ありましたけど、自分でもあきれるほどの勇気と決断力で人生を切り開いてきました」
山あり谷ありの女優人生をそう振り返るのは梶芽衣子(71)。
芸能界入りしてから半世紀以上の生きざまを記した自伝『真実』(文藝春秋)を出版。
43年ぶりのオリジナルフルアルバム『追憶』も4月18日に発売予定と、70歳を越えても女優の枠を越えた活動をしている。
1960年代の日活時代は、石原裕次郎らと共演して、'70年代には任侠映画に多く出演。『女囚さそり』シリーズではセリフがほとんどなく、独特の目ヂカラで存在感を放っていたが、
「役のイメージから、ずいぶんと誤解されてきたんですよ。実際の私は、あんなにイヤな女ではないと思いますよ」
'80年代に入るころにはテレビドラマへの出演も増え『鬼平犯科帳』では、密偵・おまさ役を30年近く演じた。
近年は映画『キル・ビル』のクエンティン・タランティーノ監督の“憧れの女優”としても知られるように。
「私は、はっきりとものを言う性格なので損もしてきたと思います。女優という仕事も向いていないと思いながら続けてきました。でも、その場その場で、スパッと割り切って決断をしてきました」