血液型が変わる!?
出生直後に行った血液型判定の誤り以外でも、血液型が変わることはある?
永田教授によると、
「白血病で骨髄移植を受けた人の中には、血液型が変わる人もいます」
白血球が異常増殖する白血病。白血球は骨髄で作られるため、骨髄移植が必要となる。
「白血球にはHLA(ヒト白血球型抗原)と呼ばれる型があるんですが、10万人に1人くらいしか適合しません。運よく見つかっても、赤血球の血液型(ABO式)が異なる場合は、血液の血漿成分をすべて入れ替えたり、免疫抑制剤などで拒絶反応が起こらないようにしたりして移植します」
白血球だけでなく赤血球も骨髄で作られているため、A型の患者がB型の骨髄移植を受けた場合、その後の血液型はB型に変わるという。
AB型のRhマイナスは2000人に1人
実は、ABO式以外にもたくさんの血液型が存在している。
「100種類を超えるという専門家もいます。ABO式血液型の次に有名なのは、Rh式血液型でしょう」
輸血や臓器移植など、医療の現場で問題になるのはこの2つだという。
「Rh式血液型には、プラスとマイナスがあります。マイナスは人口の0・5%、日本人の200人に1人と言われています。中でも珍しいのは、AB型のRhマイナス。およそ2000人に1人の割合です」
日本人は4:3:2:1
「日本人の血液型の割合は、多い順にA型38%、O型31%、B型22%、AB型9%です」(藤田名誉教授)
ほぼ4:3:2:1という分布になっている。