お笑い芸人、山田ルイ53世が記した『一発屋芸人列伝』(新潮社)が話題を集めているが、一発屋芸人っぽくありながらもマーケットを変えて売れ続けている芸人がいる。その代表格がタレントの小島よしお(37)だ。
『キッズのココロわしづかみ術』(主婦と生活社)で、子どもと触れ合う極意を語っている彼が、初めての絵本『ぱちょ~ん』(ワニブックス)を7月31日に発売する。その読み聞かせ&握手会が7月27日、都内のショッピングセンターで行われたが、
「あんなに子どもに人気があるとは圧倒されました。散々テレビでやりつくしたネタ“そんなの関係ねぇ”などをやっているのですが、大ウケ。子どもはみんな大興奮で、一緒に見ているお母さんお父さんもにっこにこ。新たなマーケットを開拓したなと思いましたね」(情報番組ディレクター)
小島をスターダムにのし上げた「そんなの関係ねぇ」から約10年が経過。子どもたちのツボは変わらないよう。
裸が武器の小島のこだわり
お笑い芸人として一世を風靡(ふうび)した後、小島は、民放の子ども向け番組にレギュラー出演した。
「それが転機になり、所属事務所も食いついた。今では年間に、キッズ向けライブを100本以上やっている、子ども界の超売れっ子なんです」(放送作家)
2014年にはキッズコーディネーショントレーナーの資格を取るなど本腰を入れた。
本人もまんざらでもなく「実は今、人気なんです」と、読み聞かせのイベントでリポーターの質問に答えていたという。
絵本の出版は、小島の発案ではなく「出版社側が、子どもに人気のある小島の作品なら売れ行きが見込めるだろうと判断し、オファーした」と事務所関係者。続けて、
「絵本といっても、物語があるわけではなく、朝、目が覚めたとき、布団から起きるとき、歯を磨くときなどを、小島が得意とする擬音で表現するというもの。絵を描いているのは、同じ所属事務所の後輩タレント。2~3か月の突貫制作だったようです」
海パン一丁の安上がりな舞台衣装で、子どもの前に登場する小島が気遣っていることは「日焼け予防」という。
「どうも裸芸人としてケアしていないといけない、というこだわりがあるようで、日焼け止めを塗ったり、日焼け止めカプセルを飲んだりしているそうです。実際、色白でしたね」(前出・情報番組ディレクター)
37歳の裸芸人が、この先、裸を武器にどこまで生き延びることができるのか。小島の生命力に、ちょっと興味がわきてきた。
<取材・文/薮入うらら>