『NPO法人21世紀構想研究会』の理事長で、科学ジャーナリストの馬場錬成さんは、
「免疫療法は、効く場合と効かない場合があります。がんはさまざまな種類があり、詳しく分類すればおおよそ数百種類になると言われています。また、人間の体質によっても効果のある治療薬は異なります。患者と主治医が相談し、信頼関係を築き、がんと向き合い、ピタリと合う薬を探すことが理想的です」
とはいえ、がん患者には希望の光に映る薬。
現在、がん闘病中の女優、古村比呂は自身のブログで《ノーベル医学賞・生理学賞を受賞された本庶佑氏おめでとうございます。がん患者にとって希望が持てます!! がんの三大治療法「手術療法」「化学療法」「放射線療法」に「免疫療法」が加わる時がとても待ち遠しい》
と、あらゆるがんに免疫療法が効く日が訪れることに期待を寄せている。
現在は、肺がんや胃がんなど、7種類のがんに使用することが承認されている『オプジーボ』。前出・馬場さんは、
「がん細胞は免疫機能を麻痺させます。その麻痺を防ぐ薬が『オプジーボ』です。簡単に説明すると、人間が持っている免疫力を正常の状態にして、がん細胞をやっつけようというものです。人間本来の状態に戻すという意味で、理想的な治療法だと思います」
10月3日付『東京新聞』で本庶教授は《がんは死なない病気になる日が、いずれ来ると思う。時間の問題でしょう》と語る。受賞の快挙が未来を明るく照らす。