「この調査に対し、総監督はA子さんをひざに乗せたことや抱擁は認めている。ただし、セクハラではない、好意はなかったと主張している」(前出・A子さんの弁護士)
さらにほかの部員からも「私もキスされた」などと被害を訴える声が続いたという。
「大学は'16年9月に当時監督だった総監督を解任しましたが、その1か月後には総監督として復帰させている。処分も謝罪もなかった。A子さんは“このままもみ消されたら後輩たちにもセクハラをするかもしれない”と裁判を起こしました」(前出・同)
総監督は裁判の準備書面で、A子さんを10~30秒ほどひざの上に座らせたことは認めたが、“腰痛の痛みが強く、立って見送ることがつらかったため”などと主張。スキンシップだったと訴え、1度は認めた抱擁については否定した。
関係者らは回答を跳ねのけ……
総監督と大学は裁判をどのように受け止めているのか。
総監督の代理人弁護士に取材を申し込むと「係争中のためお答えできません」。練習に来ず、今どうしているのか尋ねても「何も答えられません」の一点張りだった。
東京富士大学の代理人弁護士も「係争中の件のため、お答えできません」と答えた。
専門誌『ソフトボール・マガジン』(ベースボール・マガジン社)の'15年5月号で、総監督は《ソフトボールを通じて人間教育をするということが大事》などとインタビューに答えていたが……。
「学校からも監督からもセクハラ裁判について説明はありません。今は大会中だからまずは練習に集中しようと部員は話しています」
と前出・現役学生は複雑そうな表情で語った。