「自分が中学生のとき、店に行った際の印象はないんですけど、母親と妹は、何か怪しかったみたいなことは言ってました」という男子高校生の声もあった。
息子は生き生きとしていた
確かに駄菓子屋にコスプレ衣装があれば、それだけで怪しいには怪しい。
ピンク色を基調にした駄菓子屋の店内の一角にはメイド服などのコスプレ衣装が用意されていて、駄菓子を買いに来た子が希望すれば自由に着用することができる仕組みになっていた。
「コスプレの衣装はもともと息子が持っていました。男の子のコスプレはないですね。3着くらいかなと思っていたんですが、警察が押収していくときに、なんか増えているなっていう印象を持ちました。ウイッグとかもありましたね」(母親)
A子さんがコスプレ衣装に着替えた際のことを、北浦容疑者は次のように供述しているという。
「衣装を着たときに衣装をとめたり、引っかけたりする部分などがあると思いますが、それに関して服には触ったけれど、胸には触ってないと言っています。要するに衣装には触れたけれど身体には触れていないと否認しているんです」(前出・捜査関係者)
母親は息子のアニメ、コスプレ好きの趣味について、
「確かにアニメとか好きでしたけど、今まで何か問題を起こしたことはないですし、趣味のことまで親がとやかくは言わないです。本人はかわいいキャラクターが好きみたいでしたけどね」
と明かし、
「ただ、わいせつ目的で子どもたちを集めていたわけじゃないし、事件当日も子どもひとりじゃない。お子さんとはお友達みたいな感覚でいたみたいですね。
だからなんですかね、子どもとしゃべっているときはうれしそうでしたよ。生き生きとしていました。男の子女の子の関係なくね」
北浦容疑者がほぼ毎日、昼食を食べに行っていたという飲食店の店主は、
「顔つきもやさしいし、子ども好き。面倒見がよくて、東大出身で頭もキレる人です。事件を起こすような人じゃないと思いますよ」
と北浦容疑者の普段の様子を伝える。
この店主の妻は、容疑者が駄菓子屋を1度、閉店して再び開けた理由を聞いていた。
「本業のパソコン関係の仕事が忙しくて“やめるんだ”っていう話でした。でも、子どもたちが“おじちゃん、お店いつ開けてくれるの?”とか“いつ駄菓子屋やるの?”とか言われてまた始めたらしいです。
もともと“子どもが好きだから駄菓子屋やってるんだ”って私たちに言ってましたからね」
取り調べに対し、北浦容疑者は否認を続けているという。
「今後、勾留が長引きそうなら、また面会に行きます」
という母親は、最初の面会の際、こう伝えたという。
「私は息子には、やっていないことは、どんなに言われてもやったなんて言っちゃいけないと言いました。逆に、やったのならばやったと正直に言えばいい」
捜査の進展が待たれる。