ピグミーミユビナマケモノ
◆ナマケモノって怠け者?
「英語でも“The sloth=働かない人”という意味で、それがそのまま日本語訳されたのだと思います」。でも、動かないというのが彼らの武器! 「あえて動かない、怠けるならとことん怠けてみるというのが彼ら。1日に何センチしか動かない日もあるんです」
◆でも、恋は命がけ!
実は地球上に79頭しかいない超希少種のピグミーミユビナマケモノ。「今回の映画で、異性の鳴き声が聞こえると自ら水に飛び込んで泳いで向かうシーンは面白いですね。怠けてだらしない印象ですが、恋に関しては一途で命がけ。意外と運動神経もいいんです」
サバンナシマウマ
◆長距離走にもってこい!
よく、ライオンなどの肉食動物に食べられているところをテレビでも見かけるけど……。「シマウマの優れているところは時速60キロくらいで長距離走れるところ。あんなに速く長くはチーター以外は無理ですね。ライオンなんて身体も重いし鈍くさいから、だから群れで獲物を捕まえるんです」
◆お尻に注目
みんな同じ柄に見えるが、種類によってシマの色、幅やデザインはさまざま。「シマウマはよく見るとお尻から模様の方向が変わっています。お尻を見ると、線の幅とかも全然違うのがわかる。みんな仲間ごとにお尻を見て、後ろをついていくんです」
◆なぜ、シマ柄?
「説が100個くらいあるんですが、私はユニフォームだと思っています」。よく“草むらに隠れるため”と耳にするが、「サバンナの草原の中にあんなシマシマがいたら、逆に目立ってしまう(笑)。生物のデザインって、だんだんエスカレートしていって、最初の目的ってどうでもよくなってくるものが多いんです。シマウマもここまでシマシマになっちゃうと、シマ自体にあまり理由がなくなってしまう。だから隠れるというよりも、仲間同士を見分けたり、そういった機能を果たしているんだと思います」
ヒゲペンギン
◆先祖代々のルールは厳守
映像では父親ペンギンが沖合80キロのところまで行って魚をとり、歩いて家族のもとへ。「コウテイペンギンとか大きいペンギンは、エサをとって自分のコロニーまで100キロくらい。途中で飢え死にしてしまう者もいます」。なぜそこまでするの?「決めたルールや掟を律義に守るのが野生の動物。そこがまた健気で、愛おしいんです」
ウミイグアナ
◆ガラパゴスって新しい!
「ガラパゴスって古い島と思われがちですが、実は最近できた新しい島。歴史もないぶん、植物とかもなくて、木に乗った爬虫類とかだけが生き残ったので、狭い環境でのサバイバルがすさまじいんです」。劇中でも、孵化したてのイグアナの赤ちゃんを、何十匹ものヘビが追いかける。「あれは歴史に残る傑作映像!」と先生も興奮。
BBCのアース・フィルムズはココがスゴイ!
偶然ではなく、すべて計算されたうえで映像は撮影され、「世界中で活躍する最先端の研究者たちも、BBCが製作するネイチャー・ドキュメンタリーを待ち望んでいるんです。もう、資料扱い(笑)。研究資料としても、大変貴重なんです」。今回は製作期間に3年、22か国で撮影チーム100人、ドローン200台がつぎ込まれた。
『アース:アメイジング・デイ』
11月30日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中!!