「今年の抱負を一文字で表すなら、『輝』。いっぱい輝きたいからです! 昨年、『恋のツキ』(テレビ東京系ドラマ)に出させていただいてから、演技をもっともっと頑張りたいって気持ちが強くなってきていて。サイコパスな役にいちばん挑戦してみたいんです。最終的には、みなさんに女優って言ってもらえるくらいになれたらいいな」

 凛とした眼差しで語る姿に、同性ながら思わずドキっとしてしまう。撮影続きの1日だったにもかかわらず、疲れなど感じさせない明るいオーラをまとった彼女と話すうちに、自分の顔も自然とほころんできたことに気づく。パッと目が合うと、まん丸な目をぐっと細くして、あどけない笑みを向けてくれた。

 笑顔の主は、今泉佑唯さん(20)。『ずーみん』『ずみこ』などの愛称で親しまれ、’18年11月に、3年間在籍したアイドルグループ『欅坂46』を卒業したばかりだ。現在は雑誌モデルからドラマ、舞台出演までマルチにこなし、活躍の場を広げている。

 新たな道を歩み始めた彼女にとって、2019年は、これまで以上に期待と不安が入り混じったスタートとなったことだろう。そのキラキラとした瞳の奥には、いったいどんな思いを募らせているのだろうか。 “いままで”、そして、“これから”に対する胸の内を、余すことなく教えて、ずーみん!

ファンとの距離をますます縮めたい

上目遣いで大人っぽくキメるずーみん 撮影/佐藤靖彦
上目遣いで大人っぽくキメるずーみん 撮影/佐藤靖彦

「今後、女優としてやっていくとしても、ファンの方々との距離感はとても大切にしたいんです。卒業するとどうしても、“あ、あの子ともう会えないのかな”って捉えられてしまいがちじゃないですか。でも、私はいい意味でグループのときと変わらずにいたいというか、むしろ個人活動をしていく中で、さらに距離を縮められたらなって思います」

 芸能界に入る前から女性アイドルが好きで、ライブや握手会などにも参戦経験があることから、気づくと応援する側の立場を想像しているという。

「例えば、“待ち列に並んでいる間に、こんな演出があったらファンの方も退屈せずに過ごせるかな”とか、“みんなが大満足してくれるイベントは何だろう”とかアイデアを練るのが好きで、いくら考えても飽きないんです!」

 支えてくれる人たちにきちんと応えたい、という気概を感じさせるずーみんが広く愛されていることは、昨年10月に発売された初のソロ写真集『誰も知らない私』が好評を博していることからも裏付けられる。

 発売前重版を経て初版10万1500部からスタートしたのち売上げを伸ばし、HMVの『BEST of 2018』本・コミック部門では2位、オリコンの『2018年 年間本ランキング』写真集部門では6位にランクイン。

「女性らしいカラダを目指してトレーニングをしたので、同性の方に“こうなりたい”って思ってもらえる作品だったらいいな」という願いが込められたこの写真集、何気ない気持ちで開こうもんなら、必ずや目を疑うことになるだろう。