さすがに、もう収まるだろうと思っていたが、まだその兆しが見えない『M-1暴言騒動』。事態はついに、引退した『M-1』創始者・島田紳助氏の登場にまで発展。
週刊誌のインタビューを受け、後輩芸人に苦言を呈した。大御所の登場で、騒動はさらにくすぶり続けている。
「もともと、上沼恵美子に『M-1』審査員を要請したのは紳助さんでしたから、きっとどこかで、彼が発言するだろうと見られていました。インタビューをしたのが、引退後も何度か接触している『週刊文春』ではなく『週刊新潮』だったのは意外でしたが……」(写真誌記者)
騒動の中心に上沼がいなければ、これほど騒動が大きくならなかっただろうと言われている。
騒動が長引けばいい
「上沼さんの存在は想像以上に大きかったということなんでしょうね。それは暴言を吐いたふたりにも理解できていなかったのかもしれません。ほかの審査員に対する暴言でしたら、ここまで大事にはならなかったと思います」(ワイドショースタッフ)
彼女が謝罪を受け入れていないことが、騒動が収束しない原因の一つでもあると思われるが、
「特に取材を受けなくとも、ラジオ番組やSNSで騒動に対してコメントする芸人たちが続出し、ネットメディアも取り上げてしまうので、なかなか話題が消えないんですね。
この機に乗じてメディア露出を狙う芸人も多いんじゃないでしょうか。芸人は基本的にお祭り好きですから。彼らは騒動が長引くことを望んでいるようにも見えます(笑)」(ネットニュース関係者)
また、上沼自身に関する報道も増え、ネット検索やSNSでの投稿が増えているという。
現在、東京で上沼を見ることができる番組は『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(テレビ朝日系)と『快傑えみちゃんねる』(TOKYO MX)だけ。今回の騒動で、初めて彼女を知った人も多いが、認知度は一気に上昇したことだろう。
「94年、95年と2年連続で『NHK紅白歌合戦』の司会もやってますので、年配の人はほとんど知っていますが、今回の騒動で彼女の存在を知らなかった若い世代から検索されることが増えました。
また、いまの時代では、東京で放送されていないテレビ番組もネットで簡単に視聴することができますから、関西のみで放送されている番組を見て、彼女の面白さを目の当たりにした人も多いのでは」(在阪テレビ局関係者)
ふたりが「そろそろ辞めてください」と暴言を吐いた上沼の番組を見たいと思う人が増えているのは間違いない。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。