真面目系VSキラキラ系

 さて、全体を見渡すと、既存の言葉を挙げた人はごくわずか。多くの人が「安平」のようなオリジナリティあふれるマイ元号を考えてくれました。ここからは「これはありそう!」と思える元号を挙げていきましょう。

【安久(あんきゅう)】
「安泰が永遠に続くようにと意味をこめて」(39歳・兵庫県)

【永尚(えいしょう)】
「尚は“大切にする、尊ぶ”という意味をはらんでいます。 今の平和な日本を“末永く”“大切に”していこうという意味合いを込めました」(27歳・東京都)

【栄和(えいわ)】
「日本が栄えて、国民が平和に暮らせるように」(39歳・北海道)

【光元(こうげん)】
「なんとなく明るい未来をイメージして」(38歳・神奈川県)
「私の名前に光が入ってるから」(27歳・大阪府)

【進開(しんかい)】
「現代の日本は、技術の進歩と、つねに新しいことを切り開いているイメージだから」(23歳・福島県)

【善進(ぜんしん)】
「いいほうに国が前進してほしい。政治家たちに言いたい」(39歳・神奈川県)

【文栄(ぶんえい)】
「(1)明治以降の元号の頭文字(M、T、S、H)と重複しないもの。 (2)日本の文化を守りながらも、国際社会の中で日本が担うことのできる役割を考え、柔軟な文化的発展が望めるようにとの願い。 (3)細く長く日本が“栄えて”いくことを意識して一人一人が活動していけるように、との願いを込めて」(29歳・茨城県)

【悠安(ゆうあん)】
「せわしないことが多いので、少し悠々と、そして安心安全な時代になってほしいから」(35歳・東京都)

「ありそう!」と思えるような元号が数多くならんだ印象です。二文字でここまで意味合いとニュアンスを作れるのは、漢字文化ならではだなと感心させられますが、明治、大正、昭和、平成の頭文字に被らないよう配慮してるあたりはさすが! 本気で当てに来ていますよね。一方、キラキラネームならぬ“キラキラ元号”とでもいうべきユニークなものもチラホラ……。

【愛名(あいな)】
「愛があふれ、平和な世界になってほしいから」(30歳・埼玉県)

【宇宙(うちゅう)】
「未来の可能性が広がる感じがする」(26歳・埼玉県)

【金上(かなあげ)】
「景気が良くなってほしい」(22歳・北海道)

【香美(※読み方不明)】
「我が子の名前の頭文字」(39歳・東京都)

【高野(たかの)】
「自分の苗字だから」(26歳・埼玉県)

【杯杯(はいはい)】
「テンション高くいけるように」(24歳・山形県)

【不倫(ふりん)】
「不倫が流行ってるから」(32歳・神奈川県)

「メディアで報道された元号は使用しない」といった話も耳にしますが、たしかにこれらキラキラ元号は“出オチ感”しかなく、遠慮したいところ(笑)。

 誰にでも読みやすく、豊かで安らかな印象を持つことが元号に求められる要素だといいますが、その名に違わぬ時代であってほしいものです。果たしてどんな元号に決まり、その先にどんな時代が待っているのか。気にならない人は、いないのではないでしょうか?

<文/雛菊あんじ>