自信たっぷりに語った
堀井動物園側にも当然、言い分や反論はあるだろう。同園を訪ねると、堀井被告本人が取材に応じた。
「私たちは責められるような悪いことはしていません。何もわからない人が騒ぎ立てているだけです」
動物への虐待疑惑について尋ねると、
「私たちは動物を大事にして30年以上動物園やっているんです。虐待していたら今までできていません。動物が好きだからできているんです」
と自信たっぷりに答えた。
堀井被告が特に強調したのは動物愛護団体との関係性だ。
「愛護団体は私たちの仕事を邪魔したり、行く先々で誹謗中傷を言っています。先方はそれを信じてしまう。こどもを喜ばせるためにやってきたのに、その輪を壊しているのが愛護団体。言いたいことは直接言ってくれたら私たちも考えます」
と続けた。その上で、
「ただ法律など向こうの主張に正しいことはあります。私たちも守れていないことを責められるのは仕方ないと思っています。でもそこは改善しているし、改善していこうと思っています。無知なところもありましたがこれからはちゃんと勉強していきたい」
堀井被告はそこまで話すと建物の中に戻って行った。
「頑張ってやって実績もあることは事実ですが、昔のやり方は今もう通用しない。堀井さん自身が受け入れ、改善するしかない」(前出・知人男性)
有罪判決が確定すれば、動物愛護法第19条に基づき、第一種動物取扱業者の登録取り消しに該当することになる。罰金を払ったとしても生業を失えば、従業員の生活を含めた死活問題に直結する。
昨年末、閉園間近のめっちゃさわれる動物園を訪ねると、ライオンがいたガラスケースの中で、アフリカハゲコウという鳥が窮屈そうにバサバサと翼を広げていた。閉園後、動物たちは同園の飼育場に振り分けて飼育される。
裁判の決着に関わらず、動物たちが少しでもいい環境で暮らせることを願うばかりだ。