「インフルエンザ予防で飲み物をこまめに飲むといいって聞いたんです。これなら十分に水分をとれるなと(笑)。座長として、今、体調を崩すわけにはいかないので」
大きなコーヒーカップ(ビッグサイズ!)を片手にニッコリと取材場所へ現れた木村佳乃(42)。彼女がいるだけで、場は不思議とパッと明るくなる。
「昔からこの性格なんです。誰でも必ずつらいことはありますから。生きていればしょうがない!(笑)
私だけじゃない、みなさんそれぞれご家族の問題とか、ご病気とか悩みを抱えていて、自分だけ悲劇のヒロインみたいになれないので。それに私はエンターテイメント業にかかわっている人間。私の出ている作品を見て楽しんでもらえることが、いちばんの喜びです」
オトコをたぶらかす“悪女”に!
そんないつもポジティブで笑顔の木村が、新ドラマ『後妻業』(関西テレビ・フジテレビ系 毎週火曜 夜9時~)では、オトコをたぶらかす“悪女”に……!
遺産相続を目当てに結婚詐欺を企む女・小夜子を演じているが、
「最初にオファーが来たときは、“これは大変な役が来たな”と思いました。でも悪女とはいえ、小夜子にはチャーミングなところもあって次第に愛情や愛着が湧いてきて。今では演じるのがすごく楽しいです。
(共演の)木村多江さんとビンタをし合うシーンがあるんですが、カットがかかったあと、あまりの壮絶さに現場は大笑い。私は翌日、筋肉痛になりましたけど(笑)」
後妻業のエースということで、“遺産はぜ~んぶ、ウチのや”といった関西弁で放つ衝撃のセリフも話題に。
「関西弁を身につけるため、家でテープを流して勉強しているんです。そしたらある日、娘が“それズラちゃう、ファッションウイッグや!”って(劇中の)セリフを言ってて(笑)。
聞かせたくない言葉もあるので、学校で言ってしまわないかヒヤヒヤでした」
そんな母親らしい一面も見せた木村。女優として、母親として、多忙な毎日を送っているが、仕事とプライベートのバランスはどうなのだろうか。
「今は多くの時間、そして体力を仕事につぎ込んでいます。でも、それは当然のこと。こんなにいい役をいただいているんですから。子どもたちもやっぱり寂しいとは思いますよ。
だからこそ、仕事に集中するときはしっかり集中し、時間は無駄にしないようにしていて。そこはプロとしてきちんと務めていきたいです」
その真剣な眼差しからは、確固たる強い決意が伝わってくる。