「大家さんも消すつもりはないようなので、これがきっかけでお客さんが増えれば……」。
店前の“落書き”についてそう歓迎するのは東京・新橋駅近くにある電子タバコ店の店長。
芸術テロリスト
カバンを持ったネズミが傘をさす絵は、小池百合子東京都知事もツイッターでつぶやいた英国の覆面アーティスト、バンクシー作とされる絵にソックリだ。
正体不明のバンクシーは“芸術テロリスト”とも呼ばれ、政治色の強いスプレーアートを残したり、大英博物館に壁画をゲリラ的に展示したことも。自らの作品が1億5000万円の高値で落札された瞬間に、シュレッダーで裁断するなど独特の芸風を持っている。そんなメッセージ性を考えると最近、日本各地で見つかっている作品の真贋(しんがん)は……??
ただ、成田空港に降り立ったバンクシーが京成線に乗り、双子公園の最寄り駅・印旛(いんば)日本医大前で降りて、トイレで“創作”。
そのまま60分ほどで新橋に着きタバコ店へ。
近くのゆりかもめ新橋駅から日の出駅に移動──という経路をたどったと考えられなくもないような……。
(写真/坂本利幸、東京都、小池百合子Twitter)