脳ベルSHOWの人気は、絶妙なクイズ問題だけではない。これまで2400人(!!)を超える40代~80代の多彩なゲストの顔ぶれも、番組の大きな魅力となっている。編集部が密着したこの日も、アナウンサー、芸人、プロレスラー、落語家、俳優などなど、食べ合わせを心配してしまうくらいの濃すぎる面子が大集合。こんなクイズ番組、見たことない!

若手にはない勢い。時に無法地帯!?

「主な視聴者層である40代以上の方にとって、スターだったり、憧れを抱いたりするような芸能人が、商品の名前が思い出せずに悩んでいる。視聴者から、『あのスターも思い出せないんだ! 勇気づけられる』といった反響も数多く届きます。視聴者が、当時に戻れるような雰囲気と懐かしさを心がけています」(小沢さん)

 クイズが解ける解けないにかかわらず、ひと癖もふた癖もある出演者の個性を、岡田さんが面白おかしく引き出し、川野良子アナウンサーが軽妙にサポートしていく。クイズの出来を競い合うのではなく、クイズそのものを楽しむ。脳ベルSHOWには、テレビが持つ“楽しさ”が通底している。

 実際、密着取材した収録では、プロレスラーの藤原喜明が、収録中にウイスキーを飲み始める暴走っぷりを発揮! 酒の力でクイズを乗り切るという前代未聞の展開は、地上波ではお目にかかれない面白さにあふれている。

まさに何でもアリ!答えにつまった藤原組長が安達有里に絡む。有里ママじゃなかったら放送事故
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 そして、何よりも驚かされるのは、ときに猛獣(!?)ゲストをコントロールしつつ、司会として最後まで番組を盛り上げる岡田のタフっぷり。脳ベルSHOWは、月・火曜と水・木曜の2日間ごとに上位2名、計4名が金曜日の「週間チャンピオン大会」として対戦する構成。1日に月~金の5本分を撮り、収録時間の約10時間を駆け抜ける岡田さんのテンションがあるからこそ、脳ベルSHOWは面白いのだ。

「地上波の早朝再放送が始まって以降、若い世代も“なんだこれ?”と興味を抱いてくれるようになり、今では幅広い層に見ていただいています」と、小沢さんが話すように、まだまだ人気が上昇しそうな予感。

 2017年からは、年に1度のペースで、脳ベルSHOWをベースに置いたクイズ番組『BSフジ11時間テレビ』も放送している。記者会見で岡田が、「AKB48などいろいろありますが、私は“下り坂48”と命名します! 下り坂といっても、転がったら勢いがあります。若さにはない勢いがある!」と発したように、往年のベテラン芸能人たちが奮闘する様子は、今後も多くの視聴者の共感を得るはずだ。

「『笑点』のような多くの方から愛される長寿番組を目指していきたいです。そして、40歳を過ぎてこの番組に出ることが目標といわれるような番組にしたいですね」(小沢さん)

 ゆくゆくは、「素人の方が参戦できる特別大会もあるかも」とのこと。年をとることは、誰もが通る道。だからこそ、どう頭を柔らかくして、人生をエンジョイするかがカギ。その醍醐味を、「クイズ!脳ベルSHOW」は教えてくれているのかもしれない。

クイズ!脳ベルSHOW BSフジ
放送時間:月曜日~金曜日(22:00~22:55)
再放送:BSフジ 月曜日~金曜日(12:00~13:00)
フジテレビ 月曜日~金曜日(4:00~4:55)
※関東地区のみ
http://www.bsfuji.tv/noubellshow/