──今回のピエールさんの事件は過去作品の放送自粛やCDなどの音楽、出演しているゲームまで販売停止・回収となったことについても賛否がありましたね。
「コンプライアンスが厳しい現代。すぐ芸能人が引退したりとか、作品がお蔵入りになっていますが、作品制作に関わったスタッフの気持を考えると残念ですよね。クスリも心中もやった太宰治が教科書に載っているわけですし、もうちょっと心を広く持ってもいいんじゃないかとは思いました。
例えば女性に乱暴するとか泥棒だとかは致命的ですけど、今まで割と日本の芸能界はクスリ関係に寛容なほうでしたよね。大麻や覚せい剤をやっていたタレントが復帰したりもしていますし。
あそこまで多方面で活躍されていたピエールさんだからこそ、ここまでの大ごとになってしまったのかもしれません。私も過去に『お願い! ランキング』で何度か共演させていだいたことがあります。“変わった学校校則を紹介する”というコーナーで、何度か再放送もされたのですが、あれもお蔵入りになるのでしょうか……」
常人には見えないモノ
──ピエールさん、電気グルーヴさんについての印象は?
「ピエールさんにお会いしたときは普通に面白い方だなと思いましたし、高校生のとき電気グルーヴが好きで、彼らが出したプレイステーションのゲームもやっていました。すごくシュールなゲームで、流れてくるボールペンにキャップをかぶせていくだけといった、今思えば“すごい発想だな”というミニゲームがとても印象的でしたね。
そのゲームのタイトルは『グルーヴ地獄V』というのですが、そもそもⅠ〜Ⅳがない……。こういう天才的な発想もクスリから出てきたものだったのかな、と考えてしまうと少し残念な気はしますが、クスリをキメながらプレイするとより楽しめるゲームなのかもしれません」
──ワイドショーなどでも「クスリの力を使って生み出された彼の作品はドーピングなのでは」といった厳しい声も各所から聞かれましたね。
「是非は置いておくとして、確かに報道の後だと、色々と“クスリの力なのでは?”と穿(うが)った見方をしてしまうというのは事実としてあるかもしれません。インスタをのぞいても少し気になる写真が……。
'16年の12月に《新しい温泉マークって【前髪垂らしたほっぺの赤い子供】に見えない?》といった文言つきで温泉マークの写真をアップしていたのですが、私にはしばらく凝視してようやくそれっぽく見える程度のものでした。当時のピエールさんには常人には見えないモノが見えていたのかもしれません。