まさかの既婚者!?
面倒事は避ける手法
実際、そういった女子と“一夜を越す”ことがあるのか聞いてみたところ、男性から驚きの発言が。
「本当にいいなと思った子としか、その日を超えてまで仲良くはしないかな。
一応、既婚者だしね」
既婚者なんか〜い。遅すぎるカミングアウト。
「でも、このまま一緒に遊んでもいいかもな〜。あはは」
あははじゃねえぞ、と思いながら、男性の流れのスムーズさに手練感を感じる。これはつまり“既婚でもいいなら、理解のうえで遊んでね。わきまえてね”という一種の線引だ。
なぜ既婚でありながら、銀座で女子と飲むことは許されるのか。
「ん〜、嫁とは早く結婚しちゃったけど、もう冷めきってるんだよね。キュンキュンもドキドキもないから、こうしてたまには息抜きしたくなっちゃうんだよね……嫁も同じように遊んでるしさ」
これも既婚者の定石トーク。“既婚ではあるが、嫁とは冷めている”。既婚の浮気男、10人にナンパされたとしたら、8人くらいそういうのではないかというほどに、基本の言い訳トーク。
こんなに高レベルな遊び人とマッチングするなんて運がいいような悪いような、という感じだ。
実際、この街を歩いていても銀座勤めの男性とあまり出会うことはない。銀座の商社や新橋〜お台場エリアのマスコミ系の男性は、とっくの昔にコリドーに飽きてしまっているのだ。
“嫁とは冷めている”らしい男性に、理想の女性のタイプを聞いてみた。
「自立してる子が好きだな〜。自分もけっこう忙しいから、俺がかまってあげられなくても、自分でちゃんと仕事とか頑張れる子。嫁は完全に甘えたな専業主婦だからね」
自立、依存しない……こういった女性がタイプだという男性も最近は多い。東京で忙しく働く男性はこのタイプを挙げている気がする。そんなふうに話すので、奥さんと離婚して別な女性と結婚する気はあるのかと聞いてみると、
「いい子がいればしたいなって思ってるよ。すぐには難しいかもしれないけど」
“すぐには難しいけど、必ずするから待ってて”とか言ってるヤツとは、一生結婚できない。既婚者男の遊び方の定石だ。こうして遊んでいるのだから、嫁と冷めているというのもあながち間違いではないのだろうが、できればグレーな関係を続けてくれる若い子を、といったところだろう。
夜になると豹変するオオカミ男子
流れ的に持ち帰られてもおかしくなさそうだったので気が引けたが、前回盛り上がった「男のパンツ」について話をしてみると、
「そんなにパンツ見たいなら、ホテル行っちゃう…?」
と返された。これは深追いすると本当に持ち帰られてしまうと思い、早々に諦めた。
なんとか終電前に退店し、半ば逃げるような形で帰ってきた。ハイスペオオカミ男子ではあったが、こんなのにハマってしまったら……。
帰り際、永遠に「タクシー代出すよ」とこれまたよく聞くフレーズで、終電逃し戦法を使われたのだった。
最後に、彼の外見の雰囲気をわかりやすくお伝えしたい。
■顔面→鈴木亮平似の一見優しそうな顔
■服装→紺のストライプのスーツにネクタイはブランド物
■髪型→短髪で爽やかな30歳
■年収→推定1000万
■感想→178センチの長身、広い肩幅で包容力のある雰囲気
ハイスペオオカミ男子…優しい物腰で近づいてきて、夜になると急に肉食の顔を見せる彼。こんなのにハマってしまったらと思い、なんとか終電前に退店し、半ば逃げるような形で帰ってきたのだった。
【注意】この手の男性はこちらがハマり込みすぎると、手のひらを返したように急に煙たがられてフェードアウトされることも多い。遊ぶなら自己責任で、という感じだ。
三九二汐莉(みくに・しおり)◎フリーライター。『週刊SPA!』(扶桑社)、『mina』(主婦の友社)などで恋愛や婚活、最新の出会い事情について寄稿中。
逆ナンやギャラ飲みなどの現場にも乗り込むサブカル女子。