「伏してお詫び申し上げます」
現に関西の“ご意見番”として知られる上沼恵美子も、9日に放送された自身の冠番組で、保釈後のふたりについて田口を礼儀正しい人としながらも、
「女性の方から本当に身を引かれた方がいいと思いません?(中略)消えてあげた方が私はいいと思います」
と、小嶺に対して辛辣なコメントを投げかけている。
もともと田口は業界のなかでも礼儀正しかったとされ、ワイドショーでもタレントが皆、口をそろえて「一緒に仕事をしたことあるけど、真面目で天真爛漫なイメージ」といったコメントしているだけに、なおさら世間の批判的な意見が小嶺に向かう流れになったのかもしれない。
そんな田口は保釈から3日経った10日に、所属事務所の公式サイトで謝罪文を掲載している。
《令和元年5月22日、代表取締役を務める私、田口淳之介が検挙されましたことで皆様方に多大なるご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます》
この、今まで見たことがないような“私が検挙されましたことで”という書き出しも面白いのだが、やはり注目すべきは結びで
《甚だ簡単ではございますが、弊社としての誠意をお伝え致しますと共に、代表である私田口淳之介個人と致しましても伏してお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした》
と、文面でも土下座を決めている点だ。あれだけやったのに、まだ伏してお詫びをするというのか。ここまでくるとまったく面識のない人でも、「天真爛漫な人なんじゃないか」といった印象を受けてしまうだろう。ネットのアンチたちもきっと戦意喪失してしまう。
本人はいたって真面目なのに、周りがそれを面白く感じてしまう。出川哲朗や狩野英孝の系譜というか、いかにもバラエティーで活躍しそうなキャラクターを感じさせる。本人も謝罪文で、《今後、しばらくの間、私自身の芸能活動を休止させていただきます》としており、どうやら復帰も視野に入れているようなのだ。
このご時世、地上波はなかなか難しくとも、「復帰はウチで」とネット番組あたりが今も虎視眈々(こしたんたん)と出演を狙っているのではないだろうか。バラエティーでの需要は十分、なんなら司会者に“土下座の実演”を振られてしまうかもしれない。
かくして、持ちギャグ(?)が「入口出口田口でーす」のみだった彼は、新たな武器を手に入れたわけだ。
なんだか目が離せなくなってきたぞ。
〈皿乃まる美・コラムニスト〉