新1万円札・渋沢栄一氏のお膝元では──
待ち遠しいのは硬貨だけではない。
4月9日に政府がデザインを発表した2024年に刷新予定の新紙幣だ。
特に注目されるのは現行の福沢諭吉氏から40年ぶりに変わる渋沢栄一氏の1万円札。
渋沢氏の生誕地、埼玉県深谷市ではそのゆかりの地を一目見ようと新札発表後から多くの人が足を運んでいる。
同市にある渋沢栄一記念館には4月9日から7月31日までの期間、例年の約8倍の人が来場したという。
夏休みに入り、小中学生や家族連れが増えている。
「渋沢氏は具体的に何をしたのかあまり知られていません。1万円札になることで興味を持って訪れてくれる人が増えました」(前出・担当者)
ちなみに等身大の渋沢氏のパネルと記念写真が撮れるコーナーは一押しスポット。渋沢氏と背比べした写真はインスタ映え間違いなし?
さらに、一足先に新札気分を味わいたい人にはオリジナルグッズもおすすめ。中でもミニタオル=400円(税別)=は紙幣をモチーフにしたデザインが取り入れられている。絵柄には深谷市の特産・深谷ネギや同市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」の姿も。
考案したのは同市の印章店『川本山陽堂』の川本徹郎店長。これまでに数百種類の渋沢栄一グッズを手掛けてきた。
しかし、
「これまではほとんど売れず、ボランティアというか、趣味というか、かなり真っ赤な状態でした。でも4月の新札発表後は……プラマイゼロという感じですかね」(川本店長)
ようやく“渋沢愛”が実を結んだかたち。