「ニューヨークでミュージカル、ラスベガスでショーの勉強をしようと、意気揚々と(ジョン・F・)ケネディ空港に降り立ち、入国審査で並んでいたんです。すると、“ドーン!”とすごい音がして、天井が落ちてきたときにはびっくり。なのに、周りの人は誰も騒がず“オゥ”とあきれた顔をするだけなんです(笑)」
格付けランクを気にせず泊まったホテルで夜中に悲鳴が上がったり、外からピストルのような音が聞こえたこともあった。
「アメリカに来たんだなと実感しました。エンパイア・ステートビルからの眺望、ニューヨークからラスベガスに移動するとき、迎えに来た知人に会えずに迷子になり、ひとりでタクシーに乗ったときの不安な気持ち、数日お世話になった知人との楽しい思い出に涙のお別れ……。
このTシャツにはいろんな思いがつまっているんです。私は感化されやすい性質なので、途中からちょっとした単語が英語になっていたり、“ドリーム”の発音がやけにうまくなったりしたのも、このシャツを見ると思い出します(笑)」
黒柳徹子さんとリュックの思い出
バッグが大好きで、いろんな大きさ、機能つきのものまで含め、50個以上は持っているという彼女。なかには“一生使う”と心に決めている愛用品がある。ルイ・ヴィトンの小ぶりのリュック。これはなんと、黒柳徹子さんからの贈り物!
「黒柳さんとは約20年前、宝塚時代に初めてお目にかかりました。よくお食事をご一緒させていただいた時期があって、そのとき翼のついたジャケットなど、いただきものをしました。リュックも、そのひとつなんです。
ロケのときにお水やハンカチを入れて持ち歩くのにちょうどいい大きさ。上品な藤色だから、どんな服にも合わせやすく、とても重宝しています。
私がバッグ選びで重視するのは機能性なので手持ちのものはブランド品はほとんどありません。でも、このリュックは黒柳さんからいただいたものですから、間違いなく、一生大事にします」
真琴さんは2001年、惜しまれながらも宝塚を退団。新たな活動を模索しているとき、黒柳さんからの誘いでアメリカに行った思い出も。
「黒柳さんは8月のお誕生日をニューヨークで過ごすのが通例だったんです。大きなケーキがあるわけでなく、レストランで現地のご友人たちとワイワイ、賑やかにお祝いしました。ふたりでミュージカルを見たり、パンケーキを食べたりもして、楽しかったです」