ついに“ジャニーさん目線”に到達
──週刊誌はご覧になります?
母が入院している病院でよく読んでいます。面白いですよね!
──アンコールが3回』や『ハリウッドゲーム』などのバックステージものもお描きになってきたくらもち先生。芸能関係もお好きと伺っていますが、最近のイチオシは?
若い男の子に関しては、ときめきというよりは、俳優として面白いとか、そういう視点で見るようになってきましたね。松坂桃李くんは好きです。俳優としてこの人いいなって。『アシガール』の伊藤健太郎くんもいいよね。女の子ではフカキョンが大好きです。『ルパンの娘』にハマっちゃって。
──SMAP後の男性アイドルはいかがですか。
ジャニーさんが亡くなったじゃないですか。あまり表に出ない方だったし、最近はもうずっと人任せにしてるのかなぁって思ってたんですけど、そうじゃなかったって話を聞いて、もう涙が出そうなくらい「わかる!」って思ったんですよ。
──まさかのジャニーさん目線!
若い男性の歌手でも、俳優さんでも、「この子、髪型変えたらもっとよくなるのに……」って、プロデュースしたくなるんです(笑)。
──YOU、髪型変えちゃいなよって(笑)。
(笑)。だからね、ときめくというより、いじりたい(笑)。マンガだとそれが自由にできちゃうんですよね。そこに通じてるんだと思うんです。ほんとおこがましいと思ってますけど、でもほんとジャニーさんは立派だったって思ってます。
──先生はずっと集英社でお描きになってますよね。
私自身は作品が描きやすい環境ならどこでもよかったのですが、本当に恵まれていまして、集英社はずっと描きやすかったんです。
──「別マまんがスクール」のご出身でしたよね。骨の髄から集英社!
講談社にも投稿はしていたんですけど、集英社さんは面倒見がよかったんです。鈴木光明先生が添削して、原稿用紙2枚くらいに細かい字でびっしり講評を書いてくださるんですね。ものすごくしごかれて、育てていただきました。
──たくさんの作家が育ちました。「別マまんがスクール」を主導していた編集者さんはその後、白泉社に移って、『花とゆめ』や『LaLa』にも同じシステムを導入しましたよね。
そうなんです。美内すずえ先生のマンガによく出てくる名物編集者の方です。「くらもちさんも白泉社においでよ」っていわれました(笑)。
──そうだったのですか! かなりの作家さんが移りましたよね。
美内先生、和田慎二先生……山岸凉子先生もそうですね。私は美内先生のアシスタントでしたから、先生についていこうかとも思いましたし、白泉社に行っていたらどうなっていたかと今でも思うんですけど、同期でやっていたマンガ家さんたちが動かなかったんですよね。やっぱり仲良かった方たちがいるところでやっていこうかなって。