カネ目当てでない理由(2)
綾菜が若く、社会経験が乏しいこと

 綾菜は23歳の若さで結婚し、専業主婦になりました。若いということは、亡くなるまでの時間が長いことを意味します。暮らし方によって金額に違いは出てきますが、30歳の女性が平均寿命の85歳まで独身で、特に贅沢をしないで生きたとして、2億円弱かかると計算するFPもいます。もし綾菜がカネ目当てなのであれば、相続税を払っても最低2億円を残してくれる男性と結婚しなければならなくなります。加藤茶は前妻との間にお子さんが3人いますから、そちらに渡す金額も必要です。

 金銭的なことだけで考えるなら、綾菜はアルバイト経験はあるものの就職はしていないので、自分で稼ぐ能力は未知数であり(職歴のない人は、いざ就職しようと思っても採用されにくいので、仕事が見つけにくい面もある)、一生、安泰と言えるほどのお金を茶が持っているかどうかは、結婚するまでわからないという意味で高リスクです。

 が、綾菜の結婚が、100%愛情によるものとも私は思っていません。加藤茶結婚して確実に得られるもの、それは「大物芸能人の妻」というポジションです。一般人がオーディションを受けて芸能人になるのは簡単なことではありませんが、芸能人になれたとしても、そこから仕事をつかみとっていくのはもっと大変です。しかし、加藤茶夫人という名前があれば、オーディションに合格しなくてもテレビに出ることは比較的、簡単でしょうし、周囲も加藤茶夫人として敬意を払ってくれるのではないでしょうか。

 2016年放送の『モシモノふたり』(フジテレビ系)に夫婦で出演した際、加藤茶は当時、専業主婦だった綾菜に「やりたいことはないのか?」と質問していました。綾菜は「ない」と答え、プラスして「ちーたん(茶のこと)、おらんかったら生きてけんし」と答えています。

「生きていけない」というのは、愛情表現なのか経済的な問題なのかは不明ですが、加藤茶が綾菜と一緒にテレビに出演し、タレントとして綾菜がひとり立ちできたら、少なくとも経済的な問題は解決できるので、加藤茶は安心できるのではないでしょうか。綾菜のタレントデビューは、面倒を見てくれている綾菜へのご褒美、もしくは加藤茶の終活と見ていいかもしれません。