結婚生活で重要なのは「いかに相手を大事にできるか」
そもそも、結婚する理由は重要なのでしょうか? カオが好き、カネが好き、セックスが合う。理由は何だってよく、それよりも「実際の結婚生活で、いかに相手を大事にできるか」のほうが、よっぽど重要だと思うのです。
加藤茶が長生きすれば、綾菜のタレントとしての活躍の場は広がります。となると、綾菜はますます茶を大事にするでしょうし、若い女性に優しくしてもらえば、茶もうれしいはず。
民法は「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」とも定めています。夫婦はともに暮らし、協力して稼ぎ、どちらかが働けなくなったときも二人で同じ生活水準を保つということ。例えば、夫が結婚後に高年収になったからといって、妻にお金を与えず自分だけいい生活をすることは許されませんし、反対に夫が病気になって収入が減ったからといって、妻が面倒を見なくていいということでもありません。つまり、原則的に結婚とは協力と平等で成り立っていると言っていいでしょう。
綾菜夫妻に限らず、「カネ目当ての結婚は不純だ、ヤバい」と思っている人がいるとしたら、「結婚の動機」にばかり気を取られて、結婚後の「与え合う」側面を見過ごしているのかもしれません。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。