剛力彩芽とZOZO前社長の前澤友作氏が破局したというニュースが飛び込んできた。あれだけ常にふたりの世界に浸っていたラブラブカップルが!? と驚いていたのもつかの間、剛力の知人が破局のきっかけとして驚きの理由をあげている。

前澤さんは'23年に月に行く予定で、来年には渡米してトレーニングが始まります。彼はそのトレーニングにも月にも、剛力さんについてきてほしいと考えていたのですが、剛力さんが躊躇しました。渡米したら、仕事をこれまで以上にセーブしなくてはならない。今度こそ芸能界に居場所を失い、女優の仕事も手放すことになるのではないかと》(『女性セブン』11月28日号)

 気づけばふたりのラブストーリーは、一般人には到底理解のできないSFチックな展開をみせていたのである。そんな記事につけられたタイトルは『剛力彩芽とZOZO前澤友作氏が破局 月旅行ですれ違いか』だ。思わず「100年後のゴシップかよ」とツッコミたくなるところであろう。

元CM女王の復権を夢見て

 しかし、確かに彼女の友人が吐露したように、前澤氏との交際をスタートさせて以降、仕事が激減してしまったのは火を見るよりも明らかだ。

 オープンかつド派手な交際が、彼女を“セレブな女”というポジションに仕立て上げ、バッシングの対象になったこともイメージダウンの一因であった。急転落した現在はCM0本、レギュラー番組も『奇跡体験! アンビリバボー!』の1本のみ。もはやスタジオで座っているのでなく、VTRに出る側なんじゃないかというほどアンビリバボーな大恋愛である。

 ここでさらに驚きだったのが、剛力の所属事務所『オスカープロモーション』が『日刊スポーツ』や『ORICON NEWS』の取材に対し、

《(破局は)事実です》

 とガッツリ認めたという点だ。芸能人の熱愛において、事務所が「事実です」とわざわざコメントするのもなかなか珍しくはないか。はっきりと答える義理もないだろうに。

 そこに、「前澤氏と別れたことはむしろガンガン言っていきたい」という育ての親サイドの意思がみてとれる。かつてのCMクライアント企業たちに対する、“ウチの剛力がやっと夢から目覚めました!”という高らかなる宣言。

 さらに気になることがある。この破局は『女性セブン』と『週刊新潮』のWEB版が互いにスクープとして報じたのだが、記事がネットに公開されたのが“同日の、ほぼ同じ時間”だったという点だ。……いやいや、そんな偶然ある!?

 記事は両誌とも“剛力の知人が破局について明かす”という構成なのだが、細かく発言を読み比べてみると、どうも破局の事実を強調したがっているようにみえてならない。

《彼女は今、前澤さんと暮らしていた都内のマンションを出て、実家に帰っています。短期の帰省ではありません。完全に別れを告げて帰ってきたんです》(『女性セブン』)

《これまでも些細なケンカから別れ話に発展しそうになったことはありましたが、その度に元サヤに収まってきた。ただ、今回は完全に別れた、と》(『週刊新潮』11月21日号)

 この“完全に別れた”の口調カブリは果たして偶然なのだろうか。剛力サイドの人間が破局の事実を世間に知らしめたいがゆえに複数の雑誌に情報を流した、というのはさすがに過ぎた邪推だろうか──。

 とにかく、剛力が月面着陸することはなくなった。今後の仕事がどう好転していくのかも見ものだが、これほどの大恋愛だっただけに、世間が気になるのはまず「次は誰と付き合うのか」のほうだろう。幸あらんことを。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉