縁結びの神様、オオクニヌシは浮気者だった
恋愛成就、縁結びの神様の代表は、イザナギとイザナミの夫婦神系、イザナギの鼻から生まれたスサノオと美しい妻のクシナダヒメ系、そしてスサノオとクシナダヒメの子孫になるオオクニヌシ系の神社に分かれる。
オオクニヌシはスサノオの娘・スセリヒメを妻に迎えますが、気が多くて何人もの妻を持ってしまいます。でも仲直りしてからは、末永く一緒に暮らしたそう。それでオオクニヌシも縁結びの神様となったというわけ。
さて、日本でいちばん有名な縁結びの聖地といえばオオクニヌシが鎮座する出雲大社(島根県)。ここで授与されている有名なお守りが赤と白の絹糸で作られた縁結びの糸。
「糸を大切な人にも分けてあげることで、よいご縁が結ばれます」。恋人でなくても、末永く親しくお付き合いしたい人にも効果的だそう。
氣多大社(石川県)もオオクニヌシをお祀りしていて、恋愛や願い事が叶ったという報告が7万8000以上もあり、今も増え続けているそうだ。
日本で初めて神前式の結婚式が行われたのが、東京大神宮(東京都)。今、もっともホットな縁結びのパワースポットになっている。ここで人気なのが、結び札。神様とご神縁を結ぶことができる札だ。
ペアの招き猫が参詣者の目を引く今戸神社(東京都)は、イザナギ、イザナミがご祭神。招き猫は商売繁盛が一般的だが、ここでは良縁を招く猫。カップルでお参りし、成婚できたという実績も数多あるそうだ。後に続きたいですよね。
関東の名峰・筑波山は西の男体山にイザナギを、東の女体山にイザナミを祀る聖なるお山。筑波山神社(茨城県)の参詣は両参りするのが基本。2つのお社を参拝したら、「女体山本殿背後の天浮橋を渡ってください。良縁ポイントですよ」。
叶神社(神奈川県)も2つの神社の両参りをすることで良縁に恵まれる。浦賀湾をはさんで向き合う東西2つの叶神社は、渡し船で結ばれていて、お参りするのも旅気分で楽しい。
小江戸・川越の総鎮守として崇敬を集めてきた川越氷川神社(埼玉県)は、スサノオとクシナダヒメや、オオクニヌシなどが祭神。
ご神徳は縁結びと夫婦円満。樹齢600年を超えるご神木も縁起よし。鯛を吊り上げるおみくじは楽しいし、新たな出会いを願うお守りも持っているとテンションが上がってくるくらいかわいらしい。
「お守りは神様と自分とのかかわりをつなぐもの。しっかりご神縁が結べる神社だと思います」