加藤紗里vs炎上の先輩・西川史子

 YouTubeでは、自分の発言を遮る人もいませんし、基本的にメインは自分ですし、共演者がいたとしても、相手を自分で選べます。しかし、テレビはそうはいきません。大御所や旬の人を中心に序列がありますから、力関係を読む力が必要になります。

 プラスして、テレビの醍醐味(だいごみ)は掛け合いです。司会者や違う意見の人につっこまれて、どう切り返すかが見どころになっています。しかし、放送前に編集されて、自分の話した部分がいつの間にか切り取られてしまうこともあるでしょう。となると、出演者はインパクトのある発言を心がけるのはもちろん、いかにカットされないかに心を砕くようになります。

 加藤紗里はこのあたりの“心構え”、もしくは“下準備”が甘いのではないかと思うのです。

『サンデー・ジャポン』には、かつて「結婚相手にのぞむ年収は4000万円」で話題になった女医タレント・西川史子が出演しており、いわば「オトコはカネ」の新旧対決となります。ここは加藤紗里にとって、大きな見せ場でしょう。

 西川センセイは「向こうもそれを理解して結婚したのであれば、周りがとやかく言うことではないかもしれない」としつつ、「(加藤が望むほどは)お金がないことを調べてから、結婚すればよかった」と脇の甘さを指摘します。ここは反撃が期待されるところです。しかし、加藤紗里は「殿方の年収とか、仕事は何してるかって女が知る必要ないと思ってる」と答えます。

「稼げないオトコに価値はない」と言っている人が、相手の年収や職業を知らなくていいと言ってしまったら、キャラは崩壊してしまいます。ここがブレると、じゃ、これまでの話はいったい何だったんだ? ということになりかねません。