でっくんが本当にヤバいのは、これから

 不倫報道で叩かれがちなのは、やはり知名度がある人。その人が不倫とほど遠い印象があるほど、バッシングは過熱します。そのルールでいえば、さほど有名でない唐田は「世間知らずの女が悪い男にだまされた」と逃げ切れる可能性もありました。しかし、匂わせの証拠らしきものがどんどん出てくることで、女性視聴者の大嫌いな「ザ・匂わせオンナ」としての地位を確立してしまいます。唐田は出演していた TBS系ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』を降板しましたが、こうなると今後もテレビでの芸能活動は難しいでしょう。

 ひとりの男性をめぐって、ふたりの女性が争ったとき、ひとりの女性が笑い、もうひとりが泣くはず。しかし、今回のケースでいうと、どちらも笑えないと思うのです。東出の好感度は激オチですが、それでの傷ついた心が癒えるわけではないでしょう。また唐田もでっくんに「と離婚する気はない」と言われてしまったうえに、女優としての活動は当分できない。ここまで救いのない不倫はマレではないでしょうか。

 なぜ、こんなことになってしまったかというと、でっくんが自分にしか興味がない“ヤバ男”だからではないでしょうか。「不倫がバレたら傷つく人がいる」「不倫がバレたら、自分はもちろん、唐田にも仕事で迷惑がかかる」と思うのなら、唐田の匂わせを止めさせると思うのです。

 でっくんはCMの契約を次々に切られるなど、仕事を失っています。大事なものは失わないとそのありがたみがわからないものですが、の夫というブランド、イクメンというイメージを失った彼が本当にヤバいのは、これからなのかもしれません。


<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。