そしてもうひとつが、動画の演出だという。
「コメントフォローのテロップの入れ方ですね。あれで動画が演出がかったものになってしまったと思います。淡々と言葉を文字にしてそのまま流せばよかったのに、『あの』とか『でも』とか、ひと言だけテロップにポンと乗せたりしていました。それはテレビの演出のやり方であって、こういった謝罪や意志表明の動画では、“作りものくささ”を助長させただけだと思います」
タイミングの悪さも嫌われ要因
宮迫は復帰するにあたり、会見を開くのではなく《YouTubeというものを敵として見ていた側の人間だった》にも関わらず、YouTubeという手段を選んだ。そこにはいったい、どんな意図があるのだろうか。
「再生数による広告収入が見込めるというところはあったと思います。それはいいとしても、謝罪は別の場でしっかりして、そのときに“今後YouTubeも始めます”という流れのほうがよかったのではないでしょうか」(前出・放送作家)
奇しくもこの動画の公開は、翌29日の田村亮復活ライブの前日だった。公開のタイミングも、ここではなかったのではと指摘する。
「ロンブー側は淳さんを主導に、復帰や今後のことなどの発表のタイミングを慎重に慎重に進めてきた。吉本はあんな社長会見をやっちゃう会社なので、吉本主導ではなく淳さんが空気を読みながら物事を進めていると思います。それなのに、そこに宮迫がポンと土足で乗っかってきたように感じてしまいました」
今回の謝罪動画によって、再び立場が後退してしまった感すらある宮迫博之。本格的な活動再開は、また一歩、遠ざかってしまったようだ。
<取材・文/渋谷恭太郎>